桂文珍さんが好きになったのは、今から三十年以上前。
KBS京都ラジオの、「ハイヤング京都」。


文珍さんはその後、朝日放送のラジオなどでも
大人気DJとして活躍しましたが
この深夜番組「ハイヤン」はすごかった。
話の楽しさ、毒、やさしさ。
「ハイヤン」は後、どんどん省略されていって
ついにはなくなってしまうのですが
文珍さんは最後まで残っておられました。
どれだけ愛されていたかがわかりますね。


ヘビーリスナーだった私は
毎年、文珍さんの「88ツアー」にも参加。
八月八日に開かれる、文珍さんの落語会に
リスナーが団体で押しかける、というもの。
あの頃、新作落語を中心にされていたけど
年とともに、古典の数が多くなっていかれて


うん、今回の 「兵庫大落語会」と題した四日連続の会、
やはり、古典がよかったです。「らくだ」。
あれは恐ろしい名作ですね。
「らくだ」といいつつ、らくだは初めから死んでいる。
登場人物の力関係が、途中から大逆転していく。
まくらもなく、熊五郎のせりふからずいっとはじまり、
最後まで飽きることなくひっぱっていただきました。


ああ、四日間通して行けないのが残念。
「88」も遠くて行けなくなってしまった。残念。
それでも、文珍さんはあちこちで落語会を開いて下さる。
できるかぎりついていこう。


長いおつきあいになります。



九月二十二日  「ば」でした。
「ハイヤン」で忘れられないのは、林家小染さんが亡くなられた日。
一番なかよしだった文珍さんは、生放送の四分の三を
いつも以上に、ものすごいハイテンションでやりぬき
最後の三十分を、淡々と思い出話を語り、
小染さんの落語を流しました。
泣かずにはいられない、すばらしい放送でした。