■異動
ボスが異動になった。
約3年間この営業所で奮闘した結果、都心の大型の営業所へ。
ウチの会社は、対等合併を重ねてきた、コングロマリットな組織で、
彼は、僕が今までライバルだと思っていた合併相手の会社の出身者だった。
国立大学出身、本部経験が長く、いわゆるエリート・コースを歩いてきた人だ。
派閥という面でも、彼は間違いなく主流を歩いてきている。
我々部下に対して、細かく、個別具体的な指示をしたかと思うと、
かなりアバウトな指示をしておいて、その結果を試すような、
部下としては、非常にレスポンスの困る上司だったが、
それもすべて、彼が恣意的にやっているのを、僕は知っていた。
合併前・・・・僕のもといた会社の過去の上司たちは、
みんなストレートで、そしてわがままな上司が多かった。
・・・親分気質で、部下には徹底的に強く圧力をかける一方、
人事政策については、人事部も一目をおくような、迫力のある上司が多かった。
彼のような冷徹で、派閥を持ち、実績主義、合理主義の人間は、
僕にとってはとても新鮮に映った。
そして、その補佐を1年半務めさせてもらえて、本当にいい意味で、
カルチャーの違う管理手法を徹底的に勉強をさせてもらえたと思う。
・・・彼は、本当の「切れ者」だった。
僕を個室に呼び出して、彼はこう言った。
「BAT君、
どうやら、今度行く営業所は、副局長が5人もいる、都内でも大型のところだ。
普通なら、栄転だと喜ぶべきなんだろうが、、、どうやら単純に喜べないみたいだ。
僕が行くには、それなりの複雑な事情があるみたいなんだよ。」
「そうでしたか・・・。
ご栄転おめでとうございますと、申し上げたいところですが、
きっと局長の手腕を買われてのことですよ、
人事部は、敢えて問題のある営業所を任したんだと思います。
是非、新任地でがんばってください!!
きっと局長なら、新しい営業所を、またココのように束ねることができますよ。
それから、申し遅れましたが、
私は、局長のことを、尊敬しています。たとえ、出身の会社は異なっても。」
「君、それは、誉め過ぎだよ。でも、今まで、、、お世話になりました。ありがとう。」
(・∀・) さて!
また新しい局長がウチの営業所にやってくる。
合併会社の人事政策として、よくあるケースで、
局長と副局長は、常にそれぞれが合併相手の会社からの出身者を、ペアで組ませる。
今度の局長も、また合併相手の出身だ。
・・・・幸いにも、または、人事部のいたずら(仕業)かもしれないが、
大学も、そして学部までも、僕とマッタク同じ、大学の先輩。
電話で話す限りでは、とてもフランクな、柔らかい感じのヒトだった。
「今度お世話になることになりました。君とその営業所で一緒に頑張りたいので、よろしくね!」
「はい!少しでもお役にたてるよう、最大限、頑張ります!」
これからは、ウチの営業所は、
野人といわれ、組織では派閥を組まない、
早稲田大学の経営者陣で展開をすることになる。
僕も、いよいよ、人事部に、副局長としてのパフォーマンスと、真価を問われる。
挑戦の日々は、まだまだ終わらない。
