
9月11-13日、トルクメニスタンのベルディムハメドフ大統領が日本を公式訪問する。
この訪問で大統領は天皇、首相との会談を行う。
訪問の目的は経済協力に関する文書への調印となっている。
ソ連時代、シルクロードが通る中央アジアの地質学者らは大規模な地質学調査を展開した。
その結果、豊富な資源が埋蔵されていることがわかった。
そのうち採掘が行われたのはほんの一部で、残りは「蓄え」として手をつけられていない。
ソ連崩壊後、豊富なエネルギー資源を抱える中央アジアの旧ソ連共和国に先進国の大企業が最小限度のコストで原材料を得ようと突進したのも驚くべきことではない。
日本もそのうちの一国だ。
カザフスタンは石油、天然ガス、ウランの豊富な資源を抱えている。
2012年12月、カザフスタンと日本の合弁会社SARECOは希少メタルの生産工場を開設した。
トルクメニスタンも天然ガスの巨大な埋蔵量で知られる。
ウズベキスタンも天然ガス、石油には事欠かない。
このほか、ウズベキスタンには10万トンを越すウラン鉱が眠っている。
キルギスは金、銅が豊富だ。
だが中央アジア諸国の大多数はこうした資源を自力で開発することができない。
このためハイテク国日本は資源、経済ポテンシャルの開発と刷新に大きな力となりうる。
だが、地理的に遠いこと、海岸へ直接的に出る道がないこと、地元のインフラの遅れがあだとなって、日本との協力は遅々として進んでいない。
モスクワの経済高等学校の専門家、アンドレイ・フェシュン氏はこの状況について次のようにコメントしている。
「実際、日本はこの中央アジア地域に非常に積極的に『介入』しようとしている。現時点での関心は経済に集約されているが、その対象は石油ガスではなく、むしろウランと希少メタルだ。これについてはすでにカザフスタンと合意が結ばれている。タジキスタンとは水銀、希少メタルの鉱山開発の合意が締結された。トルクメニスタンとも契約が実現されつつある。 エネルギー資源に関しては現時点では日本は中東と取引するほうが利がある。中東からは日本で必要とされる原材料の3分の2が調達されている。たしかにこの地域で起きていることを考慮すれば、日本はもちろんほかの資源供給先を探してはいる。それにここにはロシアの極東が大きな役割を演じうる。中央アジアは日本にとっては位置的にあまりに不便であり、有用資源の開発、調達は金融上もロジスティックスの上でもリスクを伴う。」
少なくとも近未来では日本は中央アジア諸国を石油、ガスの供給国に代わるものとはみなしていないにもかかわらず、どうやら遠大な計画として、来年14年、中央アジア5カ国に天然資源開発への財政援助として総額で7億ドルを拠出することを決めた。
ここにはつまり、中央アジア諸国と自分に「つなぎとめる」ことで、将来、地域の巨大な資源へのコントロール権を主張する狙いがあるのではないか。
モスクワの経済高等学校の専門家、アンドレイ・フェシュン氏はこの状況についてさらに次のようにコメントしている。
「ここには政治的モチーフもある。中央アジアでは米国、ロシア、中国の勢力が争っている。日本もここでずっと大きな地政学的役割を演じたいと願っている。確かに日本はこうした地政学的な重みを今のところ有していないが、それでも、たとえばこうした国々の経済に投資したり、人道プログラムを行ったり、無償で日本語のコースを開設し、日本へ学生らを招いたりと様々なトライを行っている。外務省の役人らを研修に招いたりもしているが、それはこうした招待のあと、共通言語を見つけるのがずっとたやすくなるからだ。つまり、日本はこうした国々で自国なりの長期的プログラムを実現しようとしている。同時に地元政府らは主に、商業的関心を追求しているというわけだ。」
こうした状況のなかでロシアは中央アジアにおける自国権益を失う恐れはないだろうか?
フェシュン氏は、日本はこの地域ではロシアや中国のライバルにはならないとの見方を示している。
確かに日本はこれらの国々に投資するための余剰資金をロシアより多く有しており、ロシアと中央アジア諸国の間の食い違いに仕掛けていこうとはしているものの、それでも対立を起こすことなどありえない。
なぜならは日本にとってはロシアとの関係はあまりにも重要度が高いからだ。
2013/09/01
[Voice of Russia]