動物園のライオンの檻に犬を入れて展示していた国だ。
これぐらいは日常茶飯事か。
寝具大手の「京都西川」が23日、同社の“中国製”タオルケットの素材表示に誤りがあったと発表し、自主回収を始めた。
関係者からは、「氷山の一角」なんて指摘も出ている。
問題のタオルケットは「綿50%、ポリエステル50%」と表示。
ところが実際には綿が約18~37%とばらつきがあり、レーヨンも約3~10%混ざっていた。
昨年2月~今年5月に国内の問屋23社に販売され、約2万4000枚が流通。
販売店から「表示と違うんじゃないか」と指摘があって発覚したという。
「長年付き合いのある商社を通じ、中国山東省の業者に製造を委託していました。今後は品質管理を徹底します。当社のタオルケットは2500~3000円が中心。今回は1000~2000円という“目玉商品”だったんですが……」(同社広報担当者)
目玉商品で消費者から大目玉を食うなんてシャレにもならないが、京都西川は創業1566年、織田信長がまだ天下統一を目指していた頃という老舗企業だ。
“偽装”を見抜けなかったのは問題アリとしても、中国の業者のせいで信用に傷がついたのは痛すぎる。
「これは京都西川だけに限らないと思いますよ」と、ある寝具業界関係者がこう言う。
「2011年は世界的に綿が不作で、価格が高騰したんです。前年比で平均50%、一時的に2倍以上もハネ上がった。問題のタオルケットも、中国の業者はコストを抑えるため、確信犯的に綿混率を下げたとしか考えられない。京都西川に限らず、翌12年に製造・販売された中国製の綿製品は偽装されている可能性があります。ちなみに日本で流通している寝具の6割以上が中国製です」
言われてみれば、我が家のタオルケットも吸湿性が悪いような……。
2013年8月25日
[ゲンダイネット]