北朝鮮:軍事を優先する先軍政治の独裁国家 | already read‐news。ο

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北朝鮮は、軍事をすべてに優先する「先軍政治」を標榜する独裁国家である。
軍国主義という生易しいものではない。

全人口が約2450万人でありながら、総兵力約120万人というから驚きだ。
その数は、中国、米国、インドに次いで世界第4位にランキングされている。

総兵力約120万人の北朝鮮は“国民の20人に1人が軍人”という計算になり、国民の約540人に1人が自衛官の日本とは大違いなのだ。
まさに北朝鮮は“軍人だらけの国”といえよう。
それだけではない。
北朝鮮の軍事費はGDPの約15%(日本は約1%)というから、その財政負担はあまりにも大きい。

ところが、北朝鮮の保有する戦車や軍艦、戦闘機などは、他国では博物館に展示されているレベルの旧式装備であり、日本海を隔てた日本にとっては脅威ではない。

日本にとって最大の脅威は何と言っても「弾道ミサイル」だ。

現在、北朝鮮は「スカッドB」「スカッドC」「ノドン」「テポドン1」「テポドン2」「ムスダン」といった数種類の弾道ミサイルを保有している。

その中で「スカッドB」と「スカッドC」は、射程が300-500キロで韓国を狙っている。
「ノドン」と「テポドン1」は、射程1300-1500キロで、日本がターゲットである。
「テポドン2」は、射程約6000キロという長射程弾道ミサイルで、米本土を狙う。
近年お目見えした「ムスダン」は、射程3500キロで、米国の西太平洋の戦略拠点グアムを攻撃する目的で開発されたとみられる。

このように弾道ミサイルは、種類によって攻撃する国が異なるのだ。

一方で、科学技術力に劣る北朝鮮製ミサイルの性能をあなどる声も多く聞かれる。
確かに、北朝鮮は弾道ミサイルを実戦で用いた経験はない。
ミサイルの命中精度を示す「CEP」(=半数必中界。
目標に向けて落下する弾頭の半分が着弾するエリアの半径)は、米国のミサイルのそれには遠く及ばないだろう。
だが、北朝鮮にとってそれは問題ではない。

弾道ミサイルは、心理的効果が極めて大きく、どこに着弾するか分からないことが、相手に恐怖をあおるからである。

つまり、相手がビビってくれればそれでよいのだ。
核兵器はいうまでもないが、生物・化学兵器を積んだミサイル攻撃でも殺傷力は大きく、被害は甚大だ。
“目に見えない脅威”への国民の恐怖は計り知れず、結果、経済活動は停止を余儀なくされるだろう。

そして、忘れてはならないのが、世界最大規模18万人を擁する「特殊部隊」の存在と、国際社会の制止の声を無視して開発を続ける「核兵器」である。
これらは日本の安全保障にとって最大の脅威であり、その脅威の度合いは日増しに高まっている。


■井上和彦(いのうえ・かずひこ)
軍事ジャーナリスト。
1963年、滋賀県生まれ。
法政大学卒。
軍事・安全保障・外交問題などをテーマに、テレビ番組のキャスターやコメンテーターを務める。
航空自衛隊幹部学校講師、東北大学大学院・非常勤講師。
著書に「国防の真実-こんなに強い自衛隊」(双葉社)、「東日本大震災秘録-自衛隊かく闘えり」(同)、「尖閣武力衝突-日中もし戦わば」(飛鳥新社)など。


2013/07/10
[ZAKZAK]