
「中央日報」はAbe tempts God s vengeance と題する記事を掲載し、東京無差別爆撃およびヒロシマ・ナガサキへの原爆投下が、日本軍国主義がアジア諸国民に対して行った事の「天罰」にあたるとの考えを示した。
特にそのなかでは満州での731部隊の非人道的実験が指摘されている。
この記事にしても、それに対する日本の反応を見ても、アジアの人々が客観的に自国の歴史を検討するつもりがなく、憎悪を深めるだけのプロパガンダ的な神話に走っていることが分かる。
韓国のジャーナリスト、キム・ジンによる記事が日本を怒らせたのは言うまでもない。
東京、ヒロシマ、ナガサキに対する爆撃では、数十万人が命を落とし、その圧倒的大部分が何の罪もない民間人であったからだ。
しかし野蛮な行動を「天罰」とよんだこのジャーナリストは真実に背くこととなった。
神に選ばれた米国人が、かわいそうなアジア人を思って復讐をした、と果たしていえるのだろうか。
東京を爆撃したことは、単に日本を降伏させるためだったし、ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下は、ソ連を威嚇するためだった。
一方で、このような韓国の記事が現れた背景には、靖国神社を訪れた3名の閣僚を擁護した安倍首相の行動があったことは、日本ではあまり語られない。
安倍首相はこの行動に何の疑問も感じていないものの、韓国や中国などのアジア諸国からしてみれば、日本の政治家による靖国訪問は、軍国主義への反省を望まないことの現われだと考えられるからだ。
多くの日本人は、日本にとって反省すべきものなどないと心から信じている。
日本は白人の植民地支配からアジア諸国民を解放し、アジアに文明をもたらしたのだ。
しかし、台湾は中国の一部であったし、その中国は朝鮮と同様、独立国家だった。
確かに台湾と朝鮮を併合することによって日本は、農業や工業の発展に多くの貢献をし、生活水準は目覚しく向上した。
ただ、現地の人々は他の事実に基づいて評価を行っている。
つまり権利の制限や土地改革による農地没収、日本への労働力の強制移動などだ。
さらに大規模な日本による侵略を受けた中国については言うまでもない。
それらの国々で反日感情があることは驚くに値しない。
中国や韓国で日本製品ボイコットが行われるようなことからも、反日感情が日本との互恵的な経済関係に悪影響を与えているのが分かる。
そのようなキャンペーンや反日感情は、部分的には中国政府や台湾政府、韓国政府によって、領土問題で日本に圧力を加えるために利用されている。
しかし、その根底には、19世紀末から20世紀はじめにかけての行動を、白人の植民地主義を退けたとか、米国からの自衛であったとか言うことによって、日本が正当化しようとしていることに対する怒りがある。
日本の主張も、部分的には正しいといえる。
しかし、それが他の国に対する植民地主義的侵略を正当化するものであってはならない。
国際地政学研究所の林吉永事務局長は次のように指摘している。
知らない人々が浅薄な知識で議論することによって、とんでもないことになっていってしまう、と思います。
相手がAと言っている、こちらがBといっている、だからそのAとBをすり合わせていく、というものが歴史認識の本来の姿ではなく、あちらがなぜAならAというのか、こちらがなぜBならBというのか、そのバックグラウンドを第一におさえる必要があるのです。
そして、知的レベルの高い学習を経てそこに至るという学問的検証が必要なのです。
ところが日韓の議論にはそれがないんですね。
ある意味、知的レベルが極めて低いわけです。
不健全、プラス勉強不足と言えます。
こちらも伝えてませんし、向こうのこともこちらに伝わっていません。
そういう意味のバックグラウンドとしては不毛です。
ですからひとつのゲームの世界と、冷静な大人の議論の世界というのを一緒に混同してしまってはいけないのです。
自衛自存やアジア解放という美しいスローガンの裏には、明らかに侵略的な政策があったと言うことを日本の政治家が認めない限り、中国や韓国では反日感情が支持されるだろう。
そのことは、日本人が冷血で強暴だ、という神話が強化されることにもなるし、天罰を受けてしかるべきだった、というようなことにまでなってしまうのだ。
2013/05/23
ロシア:アンドレイ・イワノフ氏
[Russia Today]