

安倍晋三首相は29日午後(日本時間同日夜)、モスクワのクレムリン(大統領府)でプーチン・ロシア大統領と会談した。
焦点の北方領土問題について交渉の再スタートで合意。
政治対話強化や極東開発協力などを盛り込んだ共同声明についても詰めており、首脳会談後の共同記者会見で発表する見通し。
首相と大統領による首脳会談は2007年9月以来4回目だが、プーチン氏が大統領に復帰し、第2次安倍内閣が発足した後では初めて。
会談の冒頭、プーチン氏が「幅広く平和条約問題、アジア太平洋地域全体に関する意見交換をしたい」と述べたのに対し、首相は「日ロがパートナーとして協力を強化していくことは、地域、国際社会の繁栄に寄与する」と応じた。
首相は昨年末の就任直後、プーチン氏と電話で会談し、平和条約締結に向けた作業を活発化させることで一致した。
また、プーチン氏は今年2月、訪ロした森喜朗元首相に「勝ち負けのない、双方に受け入れ可能な解決」を目指すと表明した。
こうした状況を踏まえ、両首脳は会談で信頼関係の構築で一致。
その上で領土交渉再開で合意する運びだ。
対話強化に向け、従来の首脳会談に加えて、外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)の実施で合意することで最終調整している。
首相はまた、ロシアに投資する日本側の意欲を説明し、今後の領土交渉進展の呼び水としたい考えだ。
領土交渉をめぐっては、「四島(択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島)の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」ことを基本方針とする日本側は、帰属問題が決着すれば返還の時期や形態は柔軟に対応する構え。
ただ、プーチン氏は1956年の日ソ共同宣言に明記された歯舞、色丹両島の引き渡し以上の譲歩はしない意向とみられる。
交渉再開で合意してもハードルは高い。
2013/04/29-19:07
【モスクワ時事】