「思いやりのあるいい子だった」「陽気な仲間だった」。
ボストン爆弾テロ事件のジョハル・ツァルナエフ容疑者(19)について、高校時代の教師やクラスメートは「信じられない」と口をそろえた。
銃撃戦で死亡したタメルラン容疑者(26)も善良な市民と思われていた。
何が兄弟をテロの道に踏み込ませたのか、謎のままだ。
米メディアによると、ツァルナエフ一家はロシア・チェチェン紛争の戦火を逃れ、カザフスタン経由で約10年前に米国へ移住。
ボストン郊外のケンブリッジで暮らし始めた。
生活はそれほど楽でなかったが、2人ともごく普通の青年だったという。
弟は高校時代レスリングで活躍。
兄はエンジニアを志望しつつ、ボクサーの訓練を受けていた。
兄は地域の大学に通っていた頃、宗教に傾倒。
ある写真家のフォトエッセーによれば、宗教的理由から酒とたばこをやめた。
「人が自分をコントロールできないことが心配だ」と語っていたという。
弟もイスラムに深い関心を抱くようになった。
タメルラン容疑者は
「米国人の友人はいない」と漏らしたとされるが、一方で
「米国が好きだ。働く気があれば稼ぐチャンスがある」と話していた。
ジョハル容疑者も
「人生で大事なのはキャリアと金」とロシアの交流サイト(SNS)に書き、若者らしい野心を表していた。
こうした断片的情報からは、兄弟がテロに走る兆候は見られず、暗い情念や狂信的な側面は浮かび上がってこない。
捜査当局は拘束したジョハル容疑者の取り調べを通じ、動機の解明に努めるが、兄弟の心の闇を照らし出すのは容易でないとみられる。
[Gazeta Russa NOW]【ボストン時事】
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