高村 薫  神の火 | バステトの本ブログ

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本はネタバレしまくりなのでご注意を☆好きな作家は恩田陸、五條瑛、柴田よしき、今野敏、三浦しをん、よしながふみ、伊坂幸太郎、北村薫

夏の文庫フェアが各出版社で始まると、さわやかな小説なんかがすごく読みたくなります。久しぶりに新しい本も購入しましたし、このまま読書欲が戻るといいな、と思っています。

神の火 上

神の火 下
高村 薫著 (新潮文庫) 『神の火 上』
 あらすじ:原発技術者だったかつて、極秘情報をソヴィエトに流していた島田。謀略の日々に訣別し、全てを捨て平穏な日々を選んだ彼は、己れをスパイに仕立てた男と再会した時から、幼馴染みの日野と共に、謎に包まれた原発襲撃プラン〈トロイ計画〉を巡る、苛烈な諜報戦に巻き込まれることになった…。国際政治の激流に翻弄される男達の熱いドラマ。全面改稿、加筆400枚による文庫化。
高村 薫著 (新潮文庫) 『神の火 上』

 あらすじ:〈トロイ計画〉の鍵を握るマイクロフィルムを島田は入手した。CIA・KGB・北朝鮮情報部・日本公安警察…4国の諜報機関の駆け引きが苛烈さを増す中、彼は追い詰められてゆく。最後の頼みの取引も失敗した今、彼と日野は、プランなき「原発襲撃」へ動きだしたー。完璧な防御網を突破して、現代の神殿の奥深く、静かに燃えるプロメテウスの火を、彼らは解き放つことができるか。


 ちょっと自分の中で高村さんブームがありまして、手持ちの高村薫作品を読破した後にこちらを購入してしまいました。あれですね、もしかしたら心が疲れていたのかもしれません。

原子力発電所をめぐるストーリーですよ。


ソヴィエト連邦っていう国があった時代ですよ。ソ連が崩壊したの私が6歳の時だったのですねぇ。どうりで記憶にないわけですよ。でもたしかに家にあった地球儀にはソ連って書いてありました。

小説の中にはペレストロイカ とか、プラハの春 とか、世界史の試験で絶対出る言葉がちらほら出てきました。この事件が記憶にある年代の人だと色々と時代背景がつながったりするんだろうな、と思います。勉強不足でイマイチそこはピンとこなかったのが残念。世界史の教科書引っ張り出して読み直さなくちゃ!!!

ひとまず島田が根暗すぎるんですよ!!原子炉の技術者として一流でありながらも自分の出生等で常に鬱々としています。島田の幼馴染である日野もねじれにねじれた性格でものすごいし。

上巻はまだついて行けたんですが、下巻になるとソ連やらアメリカやら北朝鮮やら国が絡んできちゃってもう頭がこんがらがりそうになってしまいます。
日野の奥さんもさ、ビックリですよ。どんだけこの国にはスパイがウロウロしてるんでしょうかね。

ラスト数十ページは眉間にシワ寄せて一気読みです。開けちゃうんだもんなぁ。その後の後始末を考えると恐ろしいですよ。

とにかくこの小説では明るい人物って誰ひとりいなくて読み終わったあとはグッタリ疲れました。
 日本原発安全神話が福島で崩れ去り、その他の原発でも再調査行われて色々問題出てきてますよね。高村さんは20年以上前から予感してたのか!?と思ってしまいす。


それでも声高になんの知識もなくて「原発反対反対!!!」って騒ぐ人見るとちょっとね、って思います。

廃炉にしろっていうけど、廃炉にしてからの方が目を光らせなくちゃいけないんですよ?ちゃんと分かってる??と思ってしまう。

私も最終的には原発に頼らずに自然エネルギーとかで暮らすっていうのはもちろん賛成だけど、ツイッターで原発反発論をリツイートして満足している人には疑問を持ってしまうのです。


でも本当、第二の悲劇を起こさずに神の火から離れて暮らせる段階が来ることを願うばかりです。