恩田 陸著 チョコレート・コスモス | バステトの本ブログ

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本はネタバレしまくりなのでご注意を☆好きな作家は恩田陸、五條瑛、柴田よしき、今野敏、三浦しをん、よしながふみ、伊坂幸太郎、北村薫

 朝私が出勤する時には雪が降っていたハズなんですけど・・・思いっきり晴れてます。
 この晴天の中傘を持って帰るのかと思うと悔しいッスねしょぼん
 昨日はちょこっと珍しく真剣な内容をブログに書きました。温かいアドバイスやコメントをくださった、かおりさん、ぷーさん、恵さん、olivegreenさん、ありがとうございました。
まだ分からないですけど、自分にこの職がどのように向いてないのかを検討してから部署移動希望か転職か・・・決めようと思います(><)

チョコレート・コスモス 恩田 陸著 (毎日新聞社) 『チョコレート・コスモス』
 内容:「まだそっち側に行ってはいけない。そっち側に行ったら、二度と引き返せない。」幼い時から舞台に立ち、多大な人気と評価を手にしている若きベテラン・東響子は、奇妙な焦りと予感に揺れていた。伝説の映画プロデューサー・芹澤泰次郎が芝居を手がける。近々大々的なオーディションが行われるらしい。そんな噂を耳にしたからだった。同じ頃、旗揚げもしていない無名の学生劇団に、ひとりの少女が入団した。舞台経験などひとつもない彼女だったが、その天才的な演技は、次第に周囲を圧倒してゆく。稀代のストーリーテラー・恩田陸が描く、めくるめく情熱のドラマ。演じる者だけが見ることのできるおそるべき世界が、いま目前にあらわれる!


 相談にのって頂いて落ち着いたおかげで、久しぶりに集中して小説を読むことが出来ました☆(←勉強は?)
 この本、丁度一年前に究極に金欠だったときにオークションでヤケになって購入した本です。届いて想像より厚い本だったのでたじろいだ記憶があります。

しか~し!!ページ数なんてなんのその!!どんどん物語に引き込まれて、過去に帰りの山手線を2周したことがあります。
 これは三浦しをん著(新潮社)『風が強く吹いている』 に匹敵します。(『風が~』の場合は金曜日の夜に山手3周半しました)

  朝日新聞社から出版されているこの『チョコレート・コスモス』。私の行きつけのオッチャンがいる本屋にはあまり回ってこないそうで、朝日新聞社出版の本は専らネットで購入です。

 ある名無しの大学劇団に入団してきた少女・佐々木飛鳥。 一方芸能一家に育ち、天才演技派女優として評価の高い東響子。その響子の親戚で最近高く評価され始めた宗像葉月、響子と競演しているアイドルの安積あおい。
 様々なタイプの女優がでてきて、最初はどんな風に物語りが展開するのか想像が付かなかったんですが・・・

さすが恩田氏!!みるみる物語に引き込まれ、頭を本に突っ込むようにして読みふけりましたよ!!!
 物語がすすんでいくうちに役者の仲間の間である噂が広がる。
伝説の映画プロデューサー・芹澤泰次郎が女2人だけの舞台をつくるべくあらゆるタイプの女優をオーディションするという。
葉月、あおいとオーディションの誘いがあるのに自分に声が掛からない。。。響子はもんもんと自分の方向性に悩みます。
 オーディション前日、楽屋から出ていくあおいが響子に向けた勝ち誇ったような一瞥が響子の演技への熱を再確認させます。オーディションを受けさせてもらえるよう、芹沢に直談判しようと響子も会場に向かいますが、芹沢には一蹴され、気落ちして帰ろうとする響子に芹沢が声を掛けます。

 オーディションを観て行ったら? と・・・  
 そこで初めて響子は飛鳥の演技を目にし、衝撃を受けます。

 ここから俄然物語りは面白くなってきてほとんど最後まで一気読みでしたよ!!
 二次選考を通った葉月、あおい、飛鳥。しかし飛鳥は「面倒なことになった。。自分はあの名無しの劇団で活動したいのに・・・」と思い、二次選考を辞退することを劇団の応援してくれた先輩に申し出ることにします。一方響子は芹沢から二次選考の相手役を努めてくれないかと誘われ、あの飛鳥という子と演技が出来る!!と承諾します。

 さてさて二次選考。選考に残った様々な女優達に呆れ、感心し、圧倒されながらも相手役を務める響子。最後の女優の相手役を務めても飛鳥が現れず、愕然とするのですが、会場の後ろの方から「もう一人います!!」と声が掛かり、飛鳥登場!!
 飛鳥と飛鳥の先輩が響子の演技を後ろで見学していたのでした。響子の演技を観て初めて演技への情熱を燃やす飛鳥。二人は競演することによって演技の本質に触れる。。

 最後は飛鳥の演技を伸ばす芹沢教育で終わるので、「えぇ~!!?これで終わりなのー!?」と物足りたい気持ちになりましたけど。。でも続編は書かないでください!!(笑)飛鳥と響子のその後の活躍がどうなるのか、、、想像するだけでどんぶり飯3杯はいけますおにぎりキラキラ

響子がカッコイイんですよ。親の七光りに頼ろうともせず、貪欲に自分の演技を追及し続ける姿は本当にカッコイイです。
 恩田さんの小説に出てくる女性って、聡明で意思が強いっていうのが(あと美人ね)よく出てきます。
 私は漫画だろうがドラマだろうが小説だろうが、女性がすぐメソメソするのはイラッとしてしまって苦手です。
 多分、私自身が打たれ弱くてすぐ凹むので、近親憎悪ってとこでしょうか(^^;)
 物語の中ではせめて、精神的に逞しい女性に活躍していてもらいたいのですニコニコ


 さて、今日の仕事ももうチョットで一段落します!見落としがないよう、気を付けてチェックしますだーー爆弾