小山台吹奏楽団第25回演奏会の本番当日は梅雨のさなかというのに空は
ピーカン、予想最高気温32度という
真夏日
となった。
JR蒲田駅から線路沿いを歩いて、ユザワヤの前を通り過ぎ、環八をくぐり、富士通の周りをぐるっと半周すると、会場の大田区民センターにたどり着く。
ゆうに徒歩15分。看板に偽りなしである。もうすでに汗だく
になってしまった。
「本番では間違えて当たり前。積極的に表現しようとして間違えたのなら
だ。だから間違えることを恐れずに楽しくやろう
」
という先週の練習後の指揮者K太くんの言葉通り、とにかく楽しく演奏しようという気持ちで会場に入った。
ステリハはサウンドチェックもさることながら、照明
合わせを中心にみっちり3時間近く行われた。
時間の割にはそんなに吹きっぱなしというわけでもなかったので、スタミナの消耗は免れた。やはり進め方が上手だ。
お弁当
を頂いて黒スーツに着替えると、ほどなく開場。でも、いつも開場から開演までが長く感じられるのだ。
【第1部】
[アルセナール]
オープニング
にふさわしく躍動的で華やかな演奏。
自分も景気付けに元気良く吹いた。Grandiosoの前のrit.するところでアタックミスしてしまったけれど…。
[
の挨拶]
メロディーが次々と別の楽器に受け継がれてゆく凝ったアレンジを見事にきれいな流れで演奏。
ひたすらやさしく柔らかく、木管に溶け込むように吹いた。
[不滅の光]
コラールが美しく響き、なかなかドラマチックに聴かせる演奏。サイレン
がいい味を出した。
ミュートのところがうまくハモらなくて残念。自分のE音が高かったのだ。練習のときはばっちりだったのに
…。
【第2部】
[メインストリート・エレクトリカルパレード]
夢の世界にいるような
ファンタスティックで楽しい演奏。
それぞれの曲でのソロ楽器の個性がとても良く出ていた。
団員オリジナルアレンジによるイントロとエンディングは原曲に忠実なもので、すごいこだわりようだ。
指揮者がミッキーに扮して登場し大ウケ。実はミッキーの手のせいで、譜めくりができず暗譜で振ったらしい。
ちーたがなければもっとうまく吹けたのに、という部分がなきにしもあらず。でもペダルB♭は大成功
。
[ホール・ニュー・ワールド]
ロマンチックな雰囲気が漂う大人の演奏。トランペット
とアルトサックス
がフロントに出てソロの掛け合いを聴かせてくれた。
フォルテでも張らずに柔らかいハーモニーを心がけたのがよかった。
[パイレーツ・オブ・カリビアン]
それはそれはものすごい
盛り上がりようで、実にエキサイティング
な演奏。
指揮者が今度はジャック・スパロウに扮して登場。この衣装はとてもリアルだった。
団員がわざわざこのためにネット通販で買ったもの。さっきのミッキーといい、こだわりが半端でない。
頭にバンダナを巻いて
海賊気分。遠慮なく思い切り
ブリブリ吹いた。気持ちいいことこの上なし。
【第3部】指輪物語
[第1楽章]
最初のファンファーレから物語の世界にググッと引き込まれるような、雰囲気たっぷりの演奏。さっきまでと全く違うサウンドになるところが面白い。
やばっ
音がカスカス。さてはさっきのパイレーツで吹き過ぎたか?
3/4の早いところでミュート着脱で手間取り、出が遅れてしまったのと、1ヶ所落としてしまった
。
せっかくのオイシイところも、ふやけた音になってしまい…ペダルから始まるSoliをなんとか
切り抜けて最後までたどり着いたというのが正直なところ。
もっといい音で吹きたかった。残念
。そして反省
。
[第2楽章]
森の中をさまよっているような、神秘的
な響きがうまく表現された演奏。現代音楽的な難しい曲をよくこなしているあたり、
さすがだ。
唇のほうは休符の間になんとか回復。accel.しながら8分音符で上がっていくところはやっぱりいまいちだったけど、その前のトロンボーン4本のピアニッシモのコラールが見事にきれいにハモッたから
よしとするか。
やはり練習でできなかったところは本番でも当然できないものである。
[第5楽章]
勇壮な行進曲と荘厳なコラールが見事に調和し、船出
を髣髴とさせる堂々たるフィナーレとなった。
行進曲
の部分は練習のときより少し速かったような気がするが、かえってノリが良くなる方向に作用したのではないかと思う。
コラールはフォルティシモでも決してうるさくなく、オルガン
のようだった。これも吹奏楽ならではの響きだ。
ここでは決して無理して目立とうとせず、周りの響きに乗っかるつもりで吹いた。
(と言えば聞こえはいいが、実はけっこう疲れていた
というのが正直なところ。)
ラストが筆舌に尽くしがたいほど感動的で、この難曲をみんなでやりとげた達成感で胸がいっぱいになった。
アンコール1曲目の情熱大陸は、サックス
アンサンブルが息の合ったノリノリの
プレイを聴かせてくれた。
自分はというと、舌がもつれてリズムについてゆけないところがあって、基礎練習の不足を痛感させられた。2曲目は定番の星条旗。すいません。もう唇が
言うこと聞きませんでした。
ものすごくエキサイティングで感動的なコンサートだった。
メンバーみんなの気持ちがひとつになって、ヤマトの波動砲(古
)のように大きなエネルギーが客席に向かってゆくのを感じた。
なんだかすっかり燃え尽きて脱け殻のようになってしまった。
自分にとっては「頼まれてトラに行った」ということ以上の大きなイベントだったような気がする。
ほんとに吹いていて楽しかったし、居心地の良い楽団だった。まさに「肌が合う」というのはこういうことだ。
「団の雰囲気の良し悪しは必ずサウンドに出る」というのが持論なのだが、まさにそのとおり素晴らしいサウンドだった。
もちろん、指揮のK太くんの音楽上の指示が説得力満点なことや、練習の進め方に無駄がなく理に叶っていることがプレイヤーのモチベーション向上に大きく貢献したことは間違いない。とてもタクトをとるのが初めてとは思えない優れた現場力だった。
このような貴重な経験を共にさせていただいて、誘ってくれたSんさんはじめ団のみなさまには感謝の言葉もないくらいだ。
末筆ながら、小山台吹奏楽団のますますのご発展とK太くんのさらなるご活躍をお祈りする次第である。
JR蒲田駅から線路沿いを歩いて、ユザワヤの前を通り過ぎ、環八をくぐり、富士通の周りをぐるっと半周すると、会場の大田区民センターにたどり着く。
ゆうに徒歩15分。看板に偽りなしである。もうすでに汗だく
「本番では間違えて当たり前。積極的に表現しようとして間違えたのなら
という先週の練習後の指揮者K太くんの言葉通り、とにかく楽しく演奏しようという気持ちで会場に入った。
ステリハはサウンドチェックもさることながら、照明
時間の割にはそんなに吹きっぱなしというわけでもなかったので、スタミナの消耗は免れた。やはり進め方が上手だ。
お弁当
【第1部】
[アルセナール]
オープニング
自分も景気付けに元気良く吹いた。Grandiosoの前のrit.するところでアタックミスしてしまったけれど…。
[
メロディーが次々と別の楽器に受け継がれてゆく凝ったアレンジを見事にきれいな流れで演奏。
ひたすらやさしく柔らかく、木管に溶け込むように吹いた。
[不滅の光]
コラールが美しく響き、なかなかドラマチックに聴かせる演奏。サイレン
ミュートのところがうまくハモらなくて残念。自分のE音が高かったのだ。練習のときはばっちりだったのに
【第2部】
[メインストリート・エレクトリカルパレード]
夢の世界にいるような
それぞれの曲でのソロ楽器の個性がとても良く出ていた。
団員オリジナルアレンジによるイントロとエンディングは原曲に忠実なもので、すごいこだわりようだ。
指揮者がミッキーに扮して登場し大ウケ。実はミッキーの手のせいで、譜めくりができず暗譜で振ったらしい。
ちーたがなければもっとうまく吹けたのに、という部分がなきにしもあらず。でもペダルB♭は大成功
[ホール・ニュー・ワールド]
ロマンチックな雰囲気が漂う大人の演奏。トランペット
フォルテでも張らずに柔らかいハーモニーを心がけたのがよかった。
[パイレーツ・オブ・カリビアン]
それはそれはものすごい
指揮者が今度はジャック・スパロウに扮して登場。この衣装はとてもリアルだった。
団員がわざわざこのためにネット通販で買ったもの。さっきのミッキーといい、こだわりが半端でない。
頭にバンダナを巻いて
【第3部】指輪物語
[第1楽章]
最初のファンファーレから物語の世界にググッと引き込まれるような、雰囲気たっぷりの演奏。さっきまでと全く違うサウンドになるところが面白い。
やばっ
3/4の早いところでミュート着脱で手間取り、出が遅れてしまったのと、1ヶ所落としてしまった
せっかくのオイシイところも、ふやけた音になってしまい…ペダルから始まるSoliをなんとか
もっといい音で吹きたかった。残念
[第2楽章]
森の中をさまよっているような、神秘的
唇のほうは休符の間になんとか回復。accel.しながら8分音符で上がっていくところはやっぱりいまいちだったけど、その前のトロンボーン4本のピアニッシモのコラールが見事にきれいにハモッたから
やはり練習でできなかったところは本番でも当然できないものである。
[第5楽章]
勇壮な行進曲と荘厳なコラールが見事に調和し、船出
行進曲
コラールはフォルティシモでも決してうるさくなく、オルガン
ここでは決して無理して目立とうとせず、周りの響きに乗っかるつもりで吹いた。
(と言えば聞こえはいいが、実はけっこう疲れていた
ラストが筆舌に尽くしがたいほど感動的で、この難曲をみんなでやりとげた達成感で胸がいっぱいになった。
アンコール1曲目の情熱大陸は、サックス
自分はというと、舌がもつれてリズムについてゆけないところがあって、基礎練習の不足を痛感させられた。2曲目は定番の星条旗。すいません。もう唇が
ものすごくエキサイティングで感動的なコンサートだった。
メンバーみんなの気持ちがひとつになって、ヤマトの波動砲(古
なんだかすっかり燃え尽きて脱け殻のようになってしまった。
自分にとっては「頼まれてトラに行った」ということ以上の大きなイベントだったような気がする。
ほんとに吹いていて楽しかったし、居心地の良い楽団だった。まさに「肌が合う」というのはこういうことだ。
「団の雰囲気の良し悪しは必ずサウンドに出る」というのが持論なのだが、まさにそのとおり素晴らしいサウンドだった。
もちろん、指揮のK太くんの音楽上の指示が説得力満点なことや、練習の進め方に無駄がなく理に叶っていることがプレイヤーのモチベーション向上に大きく貢献したことは間違いない。とてもタクトをとるのが初めてとは思えない優れた現場力だった。
このような貴重な経験を共にさせていただいて、誘ってくれたSんさんはじめ団のみなさまには感謝の言葉もないくらいだ。
末筆ながら、小山台吹奏楽団のますますのご発展とK太くんのさらなるご活躍をお祈りする次第である。