モリタク流season2.-vol5
『日照時間。』
身を切るような寒い日がつづいている。おそらく、どのフィールドでも最低水温、真冬のコンディションだろう。
春が待ち遠しい季節となったが、実は春はそう遠くはない。
多くのアングラーは春は3月末からだと思っているかと思う。
だが、そこから春を意識したのではプリスポーンの第一陣は追い切れない。
四季というのはあくまで人間の物差しであって、温かくなったら春。というのもこれまた人間の尺度。
自然というやつは、我々人が意識しないところで、次の季節へと向かう。
梅や桜の開花に関心を持ったことがあるだろうか。
あれは気温などと並び、日照時間が開花時期に大きく影響するらしい。
それはなんと、魚類も例外ではないそうだ。
最低水温を記録する1月と2月。対して最高気温、最低気温に差はなく、
むしろ、体感する寒さや、降雪量は2月が上回ることさえあるだろう。
では、なぜ、2月にバスがサスペンドしはじめるのか?春を意識した動きをはじめるのか?
その答えが、『日照時間。』にある。
1月と2月、わずかひと月の間だが、確実に日照時間は長くなる。
結果、表水温の上昇が起きはじめ、サーモクラインがよ明確に出現する。
そのため、ボトムにへばりつく、中小型のバスを除くビッグバス、
すなわち、プリの第一陣となるであろう魚たちがサスペンドする傾向を強める。
こういった魚を捕捉しておくことで、確実に春の魚を追いかけていけるのだ。
『日照』の変化、是非とも頭の片隅にでも覚えていてほしい。
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話は飛ぶが、とあるブログで目にした、『釣り人のトレンドとバスのトレンドは違う。』という趣旨の記事に、ひどく感銘を受けた。
そのブログ記事には、こうもつづられていた。『バスはバス釣り雑誌を読まない。』なんともシニカルな言い回しだが、実に核心をついた文章だと思う。
何度も言うが、流行りのルアーもテクニックも使い手による。記事を引用するなら、釣り人が『バスのトレンド』にいかにあわせてやるかが釣りの巧い、下手を分ける。
いわゆる、アジャストだ。
釣り人のエゴを通すのも構わない。最も大事なことは自分だけの魚。『釣った』といえる魚を釣ることだと思う。
『運』をどこまで排除できるか。
これが課題であることは間違いない。
釣り人はそれぞれに『アングル』を持って、はじめて『アングラー』と言える。
流行に乗っかるのも結構、プロのマネをするのも結構。
だが、それを消化して自分の釣り、自分のアングルにできているか。
それが 永遠の中級者 と 釣る人間の大きな差だ。
ルアーを投げられるのが中級者。
ルアーを投げてりゃバスは釣れる。
偶然の産物は、釣り人に一時の感動と、時に天才になったかのような『勘違い』を起こさせる。
それでもいいんだろう。
それでいい。
でも、私はこの偶然を必然に変えたい。
偶然の産物より、必然の一匹。
これを追求するのが私のアングルの根底であり、
その手段がテクニック、ルアー。
その根拠が経験、自然からの得る何か。
そうやって釣らなきゃ、私は楽しくないんだな。
てか、うまくなんないんだ。
深夜の私はシリアスなんだぜw
では。