ついていい嘘、許されぬ嘘 | basser-t-0407さんのブログ

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他になあぁ~んにもする事がない時、お立ち寄りください。

おはようございます。


一昨日から昨日にかけての夜、生活圏で初雪が降っていたことに全く気付いていなかった者です。


昨日の朝目覚めてから、隣の家の屋根に積もった雪をカミさんに言われて目にしました。斜向かいの農家の敷地の日陰にも10時過ぎまで雪が残っていて、そりゃ寒いわな〜と呑気なぢぢぃ(笑)。

ええっと、やっと3週間遅れで「相棒元日スペシャル」を見ました。

ここ数年かなりシュールなエピソードが目立ってきているシリーズなので、またかっ飛んだストーリーかと思いきやそうでもなかった。なかったんだけれど…ね。

前半と後半で真っ二つに分かれたストーリーで、2時間の枠(特に前半のドタバタ)が必要だったのか端的に疑問。

1年前のスペシャルの続編で、前回発覚したはずの殺人教唆の罪から内閣情報調査室(内閣情報官社美彌子(仲間由紀恵))の策謀により逃げおおせた袴田衆議院議員(片岡孝太郎)を、右京さんが結局のところ内調に異動した青木の力を借りて追い詰めるという、デカいのかセコいのかなんだかよくわからないお話。

この袴田議員というのが前回に比べ中途半端に善人に描かれていてどうにも座りが悪いし、その息子(森崎ウィン)の、父が逮捕された際の表情が(含みを持たせようとしているのだろうが)これまたビミョー。袴田の妻(石野陽子)が特命係に対していきなり土下座するシーンも必要があったのか…。単に奇矯なパーソナリティにしか見えず。

まぁ結構とっ散らかった印象ではありました。


先週(20日放送)の「チコちゃんに叱られる」で、「人はなぜ嘘をつくのか?」というお題を扱ってました。人は3歳頃までは嘘をつけず、4、5歳から社会性を身に付ける成長のひとつとして嘘をつくことを憶えるのだとか。なるほどねー。成長を助ける大人の側にもついてよい嘘(方便)ともちろんアウトな嘘はある。あったりまえなことではあるけれど。


オイラ、フォローしている人のそれを覗くだけのためにInstagramに登録している。記事をアップしたこた一度もない。しかるになぜか知り合い以外のフォロワーがある(ほんの何人かですが)。だいたいはなんかしら営業目的の投網を打ってる人たちなんだろうけれど、過去、びっくりさせられる「フォロー通知」が何度か来た。

「フォロー返し」しないでいると先方は解除して去って行っちゃうんだけれど、ひとりは芳根京子、ひとりは浜辺美波と名乗ってた。当然本人とは思えない。しかしアイコン(プロフィール写真)が御本人のものと一緒だったのね、これが。単に盗用なんだろうとは思うけど。でそれから2年ほどは何事もなかったんだけれど、この年明けにこんな方から「フォローしました」が来た。

康文寺脇さんなのだそうw

↓翌日、件の方はひとつ記事をアップした。楽屋のドアの写真かな。記事の主が撮ったものなのか(多分それはない)、どっからかパクってきたものなのか…。

↓ちなみに御本家(公式)はこちら。同じプロフィール写真でしょ。


ここんとこフィッシングメールは来なくなってたけど(新ネタで来てくれればそれはそれで面白いんだけどねぇ)、この「インスタのフォロー」も新手の「釣り」なんでしょうか?フォロー返しすると何か盗まれるのかな。
康文寺脇氏のフォロー、放置してたら解除されちゃってました。どなたかわかりませんが、次のネタお待ちしてまーす。

こんなのは詐欺の被害に遭わなければ笑い話で終わるけど、世の中には表の世界で大嘘こいてブイブイ言わせちゃう輩もいらっしゃるようで、なかなかに複雑怪奇だったりするんである(神の手、ありまぁす、佐村河内何某、◯ョー◯K等々)。

年明けに登山家山野井夫妻を追ったNHKスペシャル(再放送)を観たオイラ、それで栗城史多氏を思い出し、氏の「エベレスト劇場」に対して真摯に意見を述べ、誠実に助言、その先行きを危惧していた森山憲一氏のブログをまた覗いてみた。
直近の記事から気になるタイトルを拾って遡っていったのだが、2020年2月分の中でオイラを吸い寄せる文字が目に飛び込んできた。

「『山写』なる人物のこと」

何だろうこれは?タイトルがこれだから決して穏やかな内容ではあるまい、と感じ、そしてそれはビンゴ!であった。

SNS上では顔と本名を明かさず山写と名乗るその人物は、「登山と写真で仕事をしている人。」というWebサイトを運営し、Twitterでも当時1万人を超えるフォロワーを抱え、登山と写真に関わる情報を発信する「インフルエンサー」だったとのこと。企業とコラボし登山や写真撮影についての講演を開いたり、登山ウェアをリリースしたりもしていた、と。
ところがその「公式」プロフィールというのがとんでもないフィクション(経歴詐称)だったらしいのね。

特に謳っていた登山歴が問題で、エベレスト、マカルー、カンチェンジュンガという8000m峰3座に登頂してるというもの(他にモンブランもだとか)。商業ガイドによる登山がポピュラーになったエベレスト(登頂人数は9000人を超える)はともかく、標高世界3位のカンチェンジュンガ(8586m)の登頂者数は373人、5位マカルー(8463m)のそれは454人なのである(2018年時点)。そしてその2峰は、チョ・オユーやマナスルよりはるかに難易度が高い山とされているのである。日本人でこの3座に登頂した登山家はたったの4人。そしてそれは世界的な登山家であることを当然に意味する。
2016年頃に山写氏の存在を知った森山氏は、その経歴を訝りながらも距離を置き静観していた。

↑カンチェンジュンガ(借り物です)

↑マカルー(これも借り物)。


さて山写氏の名が売れてくると、当然登山の世界に通じる人たちから訝しむ声が上がり始める。
「それ(登頂)、ホントかい?」。
やがて「5ちゃんねる」でスレがたち、山写氏の経歴を怪しむ人々が検証を始める。疑う人と擁護する人は激しくやり合い、祭りとなる。山写氏のTwitterへ直接疑問をぶつける人も当然現れるのだが、本人は「職務上の守秘義務がある」などと主張し曖昧に躱そうとするため疑いは深まるばかり。炎上状態のところへ本人が刑事と民事両方で「訴えるぞ」とガソリン投下したもんだからさぁ大変。

ここで遂に見かねた森山氏がTwitterで本人に訊ねる。「その3座に本当に登頂したのか?」。これに対し、潔くない山写氏DMで回答する。「登頂していない」。森山氏は自らのTwitterでそれを公表した。正しい行為である。
その後森山氏に対し山写氏が述べた言い訳がまた酷かった。「『登頂』と『登る』を混同していた」だの、「公表できないことを『匂わせ』て発信した」だのと。
2017年に「カンチェンジュンガ遠征」した際には、Twitterで「実況レポート」してたではないか。「まとめWiki」でその模様を読んだオイラ、ぶっ飛びましたよ。ほんっとに。
森山氏も呆れていたであろう、本物の山岳カメラマンに対し放った上から目線かつ最っ低のツイートが↓

堂々とエベレストの登頂者を称している。ここでのたもうている「ヒラリーステップの記憶」ってなんなんだよいったい?

他にも数々の「名言」をTwitterに上げ続けていた山写氏のオツムの中、オイラには理解不能である。プロフィールのほとんどがまるまる盛り盛りの嘘八千だったようなんだけど、それにしてもねぇ。よくぞまぁここまで架空の設定を纏って商売にしようとしたもんだ。しかもSNSで発信し続け、とんでもない量のデジタルタトゥを刻み込んでしまった。ある意味、栗城史多を超える大物だったかも。


森山氏は今回も真摯に事にあたられていた。本当に誠実な方である。

にもかかわらず、森山氏のブログに無礼で見当違いでトチ狂ったコメントを残す可哀想なヤツらがやっぱり存在する。そのうちの何人かは、かの下山家にいまだにぶら下がってる連中だろう、間違いなく。

まったくもって信者につけるクスリはないのである。なーんて、3年遅れで騒ぎを知った情弱ぢぢぃなのですが(恥)。


昨日、NHKBSで「ビューティフル・アルプス〜グランド・ジョラス〜」を観た。

イタリア在住の「山好き」な女性ディレクターが、グランド・ジョラスの隣、ダン・デュ・ジュアン(「巨人の歯」4013m)というとんでもなく切り立った岩山をガイドと共に登る。頂上手前は160mの崖である。完全な岩登り。「山好き」なんて軽いひとことで済まされるレベルのものではない。この女性ディレクター、はっきり山屋である。

ネットから借りたこの画像はおそらく冬で、番組はもっと雪の少ない春と思しき頃の撮影だったようである。それでも、おっそろしくとんがった崖を攀じ登るこの岩登り、オイラからするとクレイジーそのもの。映像を見ているだけでおケツの割れ目に汗をかき、フ◯リは縮み上がってしまうのである。

頂上からの景色がこれまたすこぶる怖い。自室にいるのに足先に力を込め、緊張して画面を見る。隣りに聳えるグランド・ジョラスの姿が映ると、あぁあれが森田勝の墜死した山なんだなぁと思ったり。


高所恐怖症というのは鍛えて克服し得るものではないのだそうである。ロッククライミングで高所登山に臨むには、高い所に恐怖を感じない資質を要する。そして強靭な肉体と卓越したスキルと冷徹な判断力を持ち合わせていなければならない。

つまり登山家というのは選ばれし者なのである。8000m峰のピークハントを成し遂げるなんていうのは強者中の強者、超人なのである。オイラには資質が1ナノもないことはしっかり自覚している。だからこそ、クレイジーと思いながらも畏敬の念を抱く。当然である。


「…その文化に敬意を持たずに、売名につかうとしたら、命懸けでその文化を創ってきた我々登山者に対する冒瀆になる」

これは服部文祥氏があの下山家を評した言葉だが、そっくりそのまま山写という人物にも当てはまってしまう…どころではない。安全なところで嘘をついている分、よりはるかにその罪は重いようにオイラには思えるのです。