ボクシングはオワコン? | basser-t-0407さんのブログ

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こんばんは。


井上尚弥の次の試合は12月13日、WBO王者ポール・バトラー(英)との四団体統一戦。その試合がまたまた地上波での中継なしと聞き、憤懣やるかたない者です。


過去何度か触れましたが、テレ朝は2003年、テレ東は2017年にボクシング中継から撤退。日テレも山中慎介のラストファイト(2018年)で事実上撤退。

フジも村田涼太と井上尚弥という手駒を持ちながらもう地上波では組まない。おそらく今後もないだろう。

TBSも井岡一翔がリタイアしたらきっと手を引く(に違いない)。

日本のテレビ局にとってボクシング中継は、それが世界タイトルかつビッグマッチと呼ばれるものであっても、もはや「キラー(=おいしい)コンテンツ」ではないようなのである。

井上尚弥のギャラが高騰して地上波では賄えないなどとする向きもあるが、違うだろう。例えば1994年の薬師寺ー辰吉戦は当時としても両者に相当なギャラを支払った上で、在名古屋局をキー局に中継したのだから。


今の若者はテレビを見ないという。基本「若者向け」の恋愛ドラマの視聴率からもそれは窺える。テレビ以外の楽しみが他にいくらでもあるのである。昭和の時代とは明らかに違う。しかしそれでも野球やサッカーの大きなイベントが中継されれば若者たちも取り込んで視聴率を稼ぎ、テレビ局(=スポンサー)にペイできているようではある。

ボクシング中継はペイできないのか…、おそらくそうなんだろう。悲しいけど。

団体の乱立と階級の細分化(最終的には1ポンドいや1オンスごとにクラスが刻まれるんじゃないか、とよく笑い話にしたもんである)、そこにまた暫定だの休養だのスーパーだのゴールドだのと得体の知れないタイトルの水増し…ボクシング界世界的規模での自家中毒である。やれやれ。


3日前のボクシングイベント。Amazonプライムビデオで観戦しました。

WBOフライ級を返上した中谷潤人ー元ミニマム級王者フランシスコ・ロドリゲスJr(メキシコ)。階級を上げたっていっても、相手も転級組。ガチャついた試合で胸ヤケ気味になった(笑)。


この相手にこの試合じゃ、「ネクストモンスター」なんてとてもとても。


WBOライトフライ級、ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)ー岩田翔吉。

中盤でヤマが見えちゃうパターンの試合でしたね。ああいうヒット&ランタイプを捕まえられないと世界は厳しいかな。


畑山隆則が採点に怒ってたらしいけど、妥当だと思います。新聞で採点表見たけど、たしかにまぁ割れまくりで。

でもね、3人のジャッジが揃って一方に差を付けたラウンドを拾うと、ゴンサレスが取ったラウンドは4つ、岩田は1つ。はい、ゴンサレスの勝ちです。


メインはWBAとWBCのライトフライ級統一戦。

WBC王者寺地拳四朗が7RTKOで京口紘人のWBAタイトルを吸収。さすがメインイベント。いい試合でした。

ほんっとオイラには不思議なボクサーです、拳四朗って。スタンス広くってバランス良さそうには見えないし、ヒットマッスルも盛り上がってないし。でも威力あるのね、ブロウに。多分捉えるタイミングとシフトウェイトに天性のものがあるんじゃないかと。

で、京口もさすがに対立王者の力を見せました。フェイントの掛け合いはレベル高かったし。京口の構えた拳の位置は、ブロッキング主体のガードポジションらしいのが個人的に気になる。下半身を見ると京口の方がバランスがしっかりしたスタンスに見えるのに、徐々に追い込まれていくあたりがボクシングの妙だなぁとも感じたりして。

5R、拳四朗の右ストレートがきれいに入って京口ダウン。ここまでか、と思いきや凄まじい反撃。ただ既に負っていたダメージが大きかったか。

6Rは互いに抑えたけど、7R拳四朗が回転を上げる中また右ストレートがヒット。京口は崩れ落ちレフェリーがストップ。

このストップ、見事なレフェリーの判断でしたね。海外のメディアでも絶賛されたそうで。

試合後、しばらく京口はフラフラしてました。もしかしたら過去の試合のダメージも蓄積してるかも。大事にして欲しいです。

引退してからの方が人生は長いんですから。