ジュニアアスリートを悩ませる膝の痛み。
オスグッドや膝蓋腱炎の他にもシンディングラーセンヨハンソン氏病なんてのもあります。

どれにしたって困っている人が多いのですが、なぜそんなに困るかというと再発しやすいからです。

ここでは膝前面の痛みが起こる原因についてや、その原因の原因を掘り下げてみます。

もくじ
・何で痛くなるのか?
・自分でできるセルフケアとは?
・原因の原因を掘り下げる
・リスクチェック
・膝の痛みとインソール

何で痛くなるのか?

膝前面の痛みを起こしたお子さんを病院や整骨院に連れて行くと
「成長痛です。すこし運動を控えてください」と、言われる事がほとんどです。

そこで、痛みが治るまで練習を控えて復帰すると…ほんの数日で痛みが再発し、成長期だから仕方ないと諦めてしまう人もいます。

ところで、成長痛は全員がなるでしょうか?
急激に身長が伸びていてもならない子だっています。なんで??

成長痛は成長期のまだ骨が柔らかいお子さんに起きやすい症状で単純に「骨が成長しているから痛い」ということではありません。

膝前面の成長痛が起こる原因は太ももの筋肉「大腿四頭筋」の緊張や牽引力です。




この筋肉が硬くなったり、付着部を慢性的に引っ張りすぎると骨や腱が炎症を起こし痛みます。

成長期のお子さんは骨が柔らかいので筋肉の付け根の部分が引っ張られて骨が剥がれてしまい、お皿の下のスネがボコっと盛り上がる「オスグッド」になります。

自分でできるセルフケアとは?
膝前面の痛みは大腿四頭筋の慢性的な牽引力が原因でした。
ですから、その負担をなくす事が重要です。
まず、取り組んで欲しいのがストレッチです。


ストレッチのポイント
・しっかり呼吸する
・ゆっくり60秒程度伸ばす
・太ももが伸びているのを感じる
・背中を丸めない

このストレッチでは大腿四頭筋の真ん中の筋肉が伸びます。
内側や外側が硬いお子さんにはそれぞれに合わせて個別指導しています。

次にマッサージ。
最近は手軽にセルフマッサージできる便利なグッズが沢山販売されています。
価格もお手頃なのはグリッドフォームローラー。

これを使って太ももをゴリゴリほぐします。
太もも意外にも色々使えますからもっておくと便利ですね。


原因の原因を掘り下げる

膝前面の痛みは大腿四頭筋のケアが大切だということはお伝えしました。
ところで、大腿四頭筋はなぜ硬くなるのでしょうか??
大腿四頭筋が硬くなりやすい原因を探り、硬くなりにくくする事ができればセルフケアも楽になるはずですよね。


☆そもそも体が硬い
身体が硬くなると動かしやすい関節と動かしにくい関節ができてしまいます。
すると、動かしやすい関節は沢山使うので、沢山の負担がかかってしまい怪我をしやすくなります。
お子さんの股関節や足首は硬くないですか?
どちらか一方でも硬いとしたら膝には沢山の負担がかかりやすく、大腿四頭筋にも負担がかかりやすくなります。


☆負担が大きくなるフォーム
私たちの体は真ん中の「軸」に対してコンパクトに収まっているほど負担が少なくなります。

例えば、買い物カゴを「まえへならえ」の姿勢で持って白菜をポンと入れられるとすごく重く感じますよね。
ところが、肘を曲げて身体の近くに買い物カゴを持てば、か弱い主婦でも買い物をする時間ぐらいは持っていられます。

同じ重さでも体に近ければ負担は小さくなります。

猫背やスウェーバックなどの不良姿勢があると立っているだけで慢性的な大腿四頭筋の疲労がたまってしまいます。

☆身体の使い方に問題がある
下り坂を降りている時を想像してください。
転がり落ちてしまわないように、重心を後ろにしてグッグッとブレーキをかけながら降ります。
すると、大腿四頭筋が疲れてくるんです。
ブレーキをかけながら歩くと大腿四頭筋が疲れやすい。そんな歩き方を平坦な道でもしている子がいます。
歩いている時に「ズリズリ。ズッズッ。」地面を引きずるように歩く音が聞こえませんか?
ブレーキ歩きが習慣化しているかもしれません。


リスクチェック

踵をつけたまましゃがめる
踵をついたまましんきゃくができる
壁に背を向けて踵、骨盤、肩甲骨、後頭部をつけて立てる
歩く時に足を引きずる音がしない

一つでも当てはまると膝前面のトラブルのリスクがあると言えます。

スポーツ塾ではもっと細かく検査を行い、痛みで休む事がなくなるように指導しています。


膝の痛みとインソール
最後に忘れてはいけないのが足元の環境です。
大きすぎる靴は足とのフィッティングが悪いのでズルズルと引きずる歩き方になりやすくなります。

また、先ほども想像してもらったように下り坂では重心を後ろに移動し、大腿四頭筋に負担がかかります。
最近はスポーツシューズでもすこし踵が高くなっていますよね。
靴のサイズが合っていないと靴を履いただけで下り坂のような身体の使い方になっているかもしれません。

そして、この足元の環境からバランスをとる反応を身体が良くなるように応用しているのがインソールです。

中には、体が柔らかくて、靴のサイズが合っていても膝が痛くなる子はいます。
扁平足やハイアーチなど足のトラブルで安定性が悪い子です。





そんなお子さんにはインソールの効果が絶大です。


膝前面の痛みが再発しやすい理由と一般的な対処法をお伝えしました。
リスクチェックで思い当たることはありませんでしたか?
今は痛くない人でも該当したら痛くなる前に改善しておきましょう。

個別スポーツ塾ジュエルでは、さらに細かく評価し、怪我の予防とパフォーマンスアップのためのトレーニングやインソール作製を行なっています。

長引く痛みにお困りの方はご相談ください。




個別スポーツ塾ジュエル

コンディショニング&トレーニング
60分程度:4,800円〜

インソール:15,000円(学生さんは学割を受けられます。)
学割料金
小学生:7,500
中学生:10,000
高校生:13,000