DNA末端の複製 | BIOLOGYのブログ

BIOLOGYのブログ

ブログの説明を入力します。


実はDNAの複製は完全コピーではなく、一部不完全なコピーになってしまうのです。


リーディング鎖は5'にRNAプライマーを起点にDNA合成を進めていきます。

ラギング鎖は3'→5'方向に不連続な岡崎フラグメントを作りながらDNAを合成していきます。

 しかし、リーディング鎖の5'末端のRNAプライマーの部分と合成されたラギング鎖の最後のRNAプライマーはDNAに置き換えられないのです。


なので、鋳型鎖よりも新生鎖は短くなってしまうのです。


しかし、複製の度に短くなってしまって大切な遺伝子がコードされている部分が欠損してしまっては大変です。


それを解消するためにDNAの末端にはテロメアと呼ばれるループ構造をとる領域があるのです。

このテロメアの塩基配列はTTAGGGが繰り返されております。
遺伝的な意味はなく、複製の度に短くなっていきます。


人の細胞はだいたい50回ほどしか分裂できないと言われております。


それはこのテロメアの許容を超えてしまうからだといわれており、これが老化や、寿命の原因と関係しているのではないかといわれています。
細胞の分裂回数の限界のことをヘイフリック限界といいます。

ちなみに、テロメアは産まれた時点で8000~12000bp (bpは1塩基対) ほどあり、分裂の度短くなっていき、5000bpほどになるとヘイフリック限界が訪れます。


【テロメラーゼ】
短くなってしまったテロメアを伸長する酵素です


簡単にいいましたけど、これ凄い酵素ですよね。


寿命の原因といわれているテロメアを伸ばすのですから。


このテロメラーゼは、がん細胞などでよく働いています。つまりがん細胞は不死の細胞なのです。

では、当然考えられるのがテロメラーゼによる人間の不老不死です。

テロメアを伸ばせば不老不死になれるという考えが、浮かぶのは当然のことですよね。

しかし、これはまだ発展途上でなんとも言えませんが筆者自身は不可能であると考えます。

まずテロメラーゼはがん細胞での活性が高いので、無理に細胞に作用させても細胞ががん化してしまうかと考えたからです。

他にも、細胞分裂がすれば不死というのがナンセンスな考えです。

生体内にはそもそも細胞分裂しない細胞があります

心臓や脳、肝臓です。

これらはもともと分裂しないが寿命はあります。

こういうことを踏まえてもテロメアだけで不老不死というのは無理な考えだと思いました。

永遠に身体が朽ちないなんて考えにくいですもんね


あくまで、1個人の意見です