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大学の政治思想史のゼミの教授はロンドンに留学の経験がありました。
先生はとてもきれいな英語を話されると噂されていました。
大学教授というとちょっと壁を感じてしまって近寄りがたい雰囲気がありました。
今になって考えるともっといろいろなことをお尋ねしたかったと思います。
たくさんのことを教えていただきました。
三浦綾子さんの小説を読んでちょっと感動して感想を言ったら、
「あの人の小説はこれがあった、あれがあっただけで心の動きや情念が入っていない。」
と、厳しいご意見をなさいました。
サリンジャーの「フラニーとゾーイ」か「ナインストーリーズ」のことを話しても
「違う。それは唯物論だ。」
と言われ、私は太刀打ちできないというより(おこがましい)、討ち死にしていました。
その頃、私はキリスト教系の小説を読み漁っていたのですが、
遠藤周作さんについては何をおっしゃたのか、もう覚えていません。
先生は私にとっては「テエベス百門の大都」でした。
3年のときにゼミに入り、3年の終わりの春休みにゼミ仲間の友達を含め5人で
ヨーロッパ旅行のツアーに行くことになりました。
ロンドンにも寄ることになったので先生にもお伝えして、出かける前に先生に
「ロンドンで先生のお気に入りの場所はありますか?」
と、聞きましたら、先生は
「私はQガーデンが好きでした。」
と、おっしゃって、若い頃のロンドンのことをお話しながら
涙ぐんでいました。
眼鏡をずらしてハンカチで拭いていたから間違いない。
結局、旅行日程の関係でQガーデンには行けなかったので残念です。
帰国して、先生に当時まだ日本で一般的に売り出されていない
「Fortnum & Mason」の紅茶の大きい缶を差しあげたら、
大喜びしていました。(と思う。)
画像はお借りしました。
昔はグリーンの缶でした。