今日もお立ち寄りありがとうございます。
またまた昔の話で恐縮ですが、高校時代の日本史のM先生はほとんど授業をしませんでした。
先生から学習面で教えてもらったことで覚えているのは仏教が日本に伝来したのは西暦538年、ゴミヤと覚えなさい、ということと、歴代の将軍家は桓武平氏系と清和源氏系の交代だと言われたことくらいです。
ほとんど世間話をなさっていました。
私の高校時代は昭和でしたが、昭和天皇はだいぶお年を召されて、にこやかに記者会見するお姿しか私達生徒は知りませんでした。
M先生は
「今は天皇陛下のことを「お天ちゃん」などと言う人もいるけれど、あのかたの若い頃はすごく怖かったそうで、2・26事件の時に報告を受けた天皇陛下が「それなら朕が成敗してやる」とお怒りになり、それを聞いたマレーの虎と呼ばれた山下奉文(後の陸軍大将)が震え上がるほど怖がったそうだ。」
と教科書に載っていないことを教えてくれました。
そうすると生徒達は2・26事件のことを調べますね。
また知る人ぞ知るここでは書けない皇室の秘密も教えてくれました。
またお中元の頃になると
「この中でお中元に同じカルピスを送るにもスーパーとデパートの包装紙の違いにこだわる家の人、手を挙げて。」
と言うとちゃんとみんな素直に挙手しましたし、
公務員のボーナスが出る日に
「この中で親御さんが公務員の人、手を挙げて。」
と言うとまた該当する人は素直に挙手していました。
そうすると先生は
「あんたっちのお父さんは大変だよ、今日のボーナスはみんなあんたっちの大学とか短大とか専門学校の入学金とか授業料になるんだからさー」
と言っていました。
ヒットラーを自称するおしゃれな生物の先生のことを
「あの先生はおしゃれで玉虫のいいスーツを着てるね。」とか
(生物の先生にそのことを教えてあげたらにやにやして喜んでいました。)
世間話ばっかりでしたが、教わっているクラスの子達はみんなそれなりの日本史の点数を取り、結構いい進学をしていました。
あとM先生の教えてくれたことで覚えているのは
「偉い人には社長とか会長とか校長とか「長」がついているね、その最たるものは「おばかっちょう」です。」
と、真面目な顔で言ったことです。
漫画家の大島弓子先生の「毎日が夏休み」という作品を読んだとき、同じ感覚がありました。
だからみんな日本史の時間が好きでした。
そしてヒットラーと自称していたユニークな先生のことはまた後日書かせていただきます。