人生は選択の連続です。


「もし」あの時あの人と別れていなければ、とか、

「もし」あの時あの場所に行っていなかったら、とか

「もし」あの時あの言葉を言っていなかったら、など人生を決めてしまうポイントがありますね。


過ぎてしまったことを悔やんでも仕方のないことですが、あの時違う選択をしていたら、今よりも幸せになっていたのではなかったのかと考えることがあります。


先日、角田光代さんの「平凡」という小説を読みました。


短編集ですが、登場人物は「もし」あの時現実にしなかった自分を想像して生きています。


現実の自分はつらいけれど、あの時違う選択をした自分も相当つらいことがあるだろうと想像しています。


それはその人の思い癖なのかもしれません。


登場人物は淋しい人がたくさん出てきます。

「許さない」ということが重たくて、「許す」ことを選択した交通事故にあった少年の心についての角田光代さんの細密な記述はさすがです。