春風の重い扉だ


これは住宅顕信さんという自由律俳句作者の作品です。

今日は暖かい風が吹きました。


気の抜けたサイダーが僕の人生


3年ほど前に住宅さんのことを知りました。

1987年に25歳という若さで住宅さんは白血病で亡くなりました。

彼の人生は白血病に倒れてから、結婚していてお子さんがいたのに奥様の実家に離婚を迫られ、お子さんを引き取って離婚し、病室でお子さんを育てたという辛いことが多いものだったと思います。


私は辛いことがあったときに住宅さんの人生を思うと、自分の悩みなんて大したことではない、もっとつらい人生を送っている人もいるのだと考えます。

だからといって自分の悩みが解決するわけではないのですが、生きていくことはつらいことの連続なんだと言い聞かせます。

忘れることができないつらいことを抱えても人はなんとか生きるのです。



彼の俳句は若さや春といった明るいイメージのものが寂しく重いものに感じられます。

私もいたく共感しています。

彼の作品は高校の国語の教科書にも載っているそうです。