2月に入って近年になく大雪が降り積もり、陽華の仕事は外回りが多いので苦心している。
お正月に多くの人は出費がかさんでいるので、2月にはあまりお金を使わないようなので、新規の保険の加入者はあまり多くない。
しかし寒いとお亡くなりになる方が多いので、死亡保険金の請求は増える。
その手続きで保険会社は忙しくなる。
おとといは母から電話があり、ちょっと体調が悪くて病院で検査をしたら大腸に腫瘍があり、良性か悪性か今調べていて結果は来週出ると伝えてきた。
まだ母には元気でいてもらいたい。
ぜひ良性であってほしい。
悪性のものだったら心配だ。
もうそろそろ亮太を紹介する時期がきたのかもしれない。
亮太に相談して、母に会ってもらおうと思った。
アパートに帰り、亮太に
「うちのお母さん、大腸に腫瘍があって今良性か悪性か調べてもらっているんだって。もちろん良性だったらいいんだけど、亮太、急だけどお母さんに会ってもらえないかな?」
「それは心配だね。いいよ、お母さんに会いにいこう。」
と言ってくれた。
よかった。母は喜んでくれるといいなーと思った。
来週の週末、陽華は亮太と一緒に母に会いにいくことにした。
(つづく)