2月に入り週末は大雪が降り、周平とのデートも取りやめになった。

会社でも雪のために納期が遅れる事態も出て、取引先に謝りの電話をしたり、仕事が捗らないことが多くてイライラしたし、疲れてしまった。

こういう時に周平に話を聞いてもらえるだけで救われるのだけれど、会えないのは辛かった。


今日はバレンタインデーだったけれど、やはり雪で寄り道せずに帰るのがやっとだった。


行きたかったコンサートにも行けなかったし、最近何もいいことがないと思う。

仕方がないから部屋を片づけることにした。

しばらく開けていない古い段ボール箱を開けてみた。

古い写真が出てきて、その頃のことを思い出したりしていた。

小学校のころ、担任の女性教師が意地悪でひどい人だったこと、クラスの雰囲気が悪くて、友達と呼べる人が誰もいなかったことなど思い出すとまだ今は楽になったと思える。

私が親だったら弁護士に相談しただろうと思うくらいだ。


今はあのころに比べればしあわせになっている。

あの頃は悩みをひとりで抱えていたことがつらかった。

(つづく)