関東地区以外では放映されていないでしょうけれど、

東京ガスのテレビコマーシャルで古いガステーブルを綾小路きみまろさんに、新しいガステーブルを綾野剛さんに例えていますね。


アヤノコウジとアヤノゴウ、音が似ていても、お二人はずいぶん違いがあります。

綾小路きみまろさんは63歳で絶大な人気のある漫談家で、綾野剛さんは32歳、NHKの朝ドラ「カーネーション」で注目され人気急上昇中の魅力的な俳優さんです。

ちなみに今日の話題にはあまり関係ないのですが、きみまろさんの生日干支は戊寅、綾野剛さんは己酉で、お二人とも土性の生まれ日です。

お二人の違いがコマーシャルにインパクトを持たせています。


コマーシャルの中で妙齢の奥様が「私も綾野剛がいいわ」と言うのですが、

女性の皆様、いかがですか?


綾野剛さんがかっこいいことはよくわかります。

去年の大河ドラマ「八重の桜」で会津松平家藩主松平容保役は難しい役といわれながらすばらしい演技をされていました。シャープな切れ味のある俳優さんです。


ですが私はきみまろ派なんです。

私にはいつも笑っていられたり、ほっとできるきみまろさんがいいんです。


それは私が年をそれなりに取っているせいもあります。


きみまろさんはずっとご苦労されて今の人気を得たこともあって、きみまろさんには人生の深さを感じます。

安心感があります。


なかなか素人には思いつかない面白いコマーシャルだと思います。

きみまろさんはガステーブルの古くてよくない方のたとえにされ、あえて若い新進気鋭の綾野剛さんとご自分を比較させて、卑下しているように見せかけて、存在感を際立させています。

このCFできみまろさんは引き立て役にされていますが、きみまろさんにとって実はすごい商業効果があると思います。

もちろん東京ガスにとっても宣伝効果はあります。

東京ガスのガステーブルを使うのは若い奥様だけではありません。

お金に余裕のあり、そろそろガステーブルを取り替えようしている中高年の奥様も「あら、きみまろ」と言ってCFを見ます。


ライブを開催すればチケットは売り切れ、たくさんの奥様達が喜んで足を運んでいます。

漫談の内容はとても質の高いお笑いです。

私も今度のきみまろさんのライブ、行きたくなりました。

こんなふうに思わせてしまうところにきみまろさんの売り込みの上手さがあるのかもしれませんね。