記事] アメリカ北部の主要な穀倉地帯が歴史的な春の猛吹雪と寒波に見舞われる。ノースダコタ州では1メートルを超える積雪と氷点下30℃に近い気温になる場所も
投稿日:2022年4月14日
その後、この春の大寒波が、「ほぼ北米大陸全体」を覆い尽くしていていることを知りました。アメリカでは 80%などを超える地域で平年より 10℃から 25℃ほど低い気温が示されています。
以下は、4月13日の北米大陸の「平年との気温の差異」です。青が最も濃い部分で平年より8℃以上低く、薄い紫の部分は、平年より20℃以上も低いことを示します。
2022年4月13日から36時間の気温の予測(平年との差異)
GFS-2 Temperature Anomaly
カナダは、西部以外のほぼすべての地域が平年より 10℃前後以上低く、アメリカは全体の 80%以上が平年より気温が低く、しかも大部分は平年より「極端に低い」気温であることを示しています。
皮肉に見えるのは、「北極圏の気温が平年より極端に高い」ことでしょうか。
雪の予報もあり、雪に関しては、さすがにアメリカの北部地域に限られますが、4月中旬の今後もまだ雪が降るようです。カナダなどは、全域に雪の予想が出されています。
2022年4月13日から7日間の降雪の予測(数字はインチ)
GFS Tottal Snowfall
私の出身地である北海道でも 4月に雪が降るということは……まあ、まったくないわけではないでしょうが、少なくとも「猛吹雪」とか「氷点下 20℃」とかいうのは 4月にはない、ですので、現在のアメリカはかなり異例の天候となっているようです。
……作物は……大丈夫なんでしょうか。
農林水産省によると、日本は、小麦をアメリカ(約50%)とカナダ(約30%)から多く輸入しています。このふたつの国で 80%です。残りは、オーストラリアで、日本の輸入小麦はほぼこの3カ国からのものです。
日本の小麦の自給率は、わずか 13%です。
この作物の植え付けの時期に、北米全域を巻き込んだ低温と大雪は、一部の農作品にとって、なかなか厳しい状況ともいえるのかもしれません。それに春の大雪は洪水をもたらしやすいです。
2019年春に発生したアメリカの大洪水も、遅い時期までに残った雪と、その時期に大雨が重なったことによるものでした。