皆さんの健康を左右するのは
食事と腸内フローラ。
腸内フローラは一生を通じて
小刻みに変動しています。
小刻みとは、食べた物によっても変動します。
毎日、和食を食べれば善玉菌が
増殖しやすいのですが、
焼肉など2日続けると腐敗菌が繁殖して
アルカリ性の毒素を作り、
便は黒く臭くなります。
便の色は胆汁色素のビリルビンの色です。
乳酸菌などの善玉菌が増えると有機酸を作り、
酸性になって黄色くなります。
また、抗生剤などの医薬品を
数日飲むと善玉菌がダメージを
受けて腐敗菌が繁殖します。
多少腸内フローラが悪化しても、
通常はご飯、発酵食品、野菜、海藻、根菜類を
数日食べると、善玉菌が増えて健康状態に
戻る事もあります。
腸内フローラは一生を通して、
大きく変動する時期が3回あります。
最初は生後1週間。
哺乳類は無菌で生まれて、
生後直ぐに大腸菌やブドウ球菌、
腸球菌など腐敗菌や日和見菌が増殖します。
初乳を飲んで生後1日目から小腸の善玉菌
「乳酸桿菌、乳酸球菌」が増殖します。
乳酸菌が十分に増殖して、小腸の機能が整い、
腸の内容物の酸素を小腸で吸収して、
酸素の無い大腸の環境が整うのに2日かかります。
そして生後2日目から大腸の
「ビフィズス菌」が増殖して、
健康な赤ちゃんは、生後1週間で
健康な腸内フローラを形成します。
帝王切開などで衛生管理された状態で
出産すると、大腸菌との接触が無いために、
大腸菌のいない赤ちゃんは
雑菌が多く乳児湿疹などを発症する事があり、
これが治らないとアトピー性皮膚炎になります。
その他、お母さんの食生活と腸内フローラは母乳の成分に影響して、赤ちゃんの腸内フローラにも影響します。
お母さんの食養生も大事ですね。
2回目の腸内フローラの変動は離乳期です。
一生の健康を左右する大事な時期です。
腸の食べ物の受け入れが出来るようになると、
歯が生え始めます。
動物は歯が生えるまで離乳食は与えません。
最近の離乳食は早すぎて、腐敗菌が繁殖して腸に傷をつけたりして、アレルギーの原因にもなっています。
離乳食を始めて湿疹が出たら、離乳食を中断すれば、直ぐに良くなる事もあります。
乳児の腸には母乳を発酵させる乳児型の乳酸菌やビフィズス菌が棲んでいます。
離乳食が始まって半年程で穀物を発酵させる大人型の腸内フローラに変化していきます。
離乳期にお腹に棲み付く乳酸菌やビフィズス菌は両親から受け継ぎ、先祖代々遺伝しています。
離乳食は歯の成長に合わせて進めるのが理想的です。(昔は咀嚼して食べさせていた)
前歯が生えたら
味噌汁の上澄み、重湯、野菜の煮汁、
犬歯が生えたら、炊いた魚、野菜をすり潰す。
臼歯が生えたら断乳してご飯を食べさせる、
油物や肉類は、暫く後にして下さい。
それと臼歯が生え揃うまでは、
すり潰して食べさせる事が重要です。
5mmの刻んだものは腸の負担になります。
その後、成長期を過ぎると腸内フローラは、
徐々に老化が始まります。
3回目に腸内フローラが大きく変動するのは
老年期40代後半から小腸の栄養吸収が
低下して、腐敗菌が増殖します。
この時期から食事には気をつけないと
血液が汚れて、様々な病気を発症します。
老化現象は25才から徐々に始まり
各駅停車の速度で進みます。
45才から急行に加速します。
そして60代から急加速して
老化速度は新幹線になります。
腸内フローラは一生を通じて変動しますが、
若くして急変すると様々な病気を発症します。
体調不良を感じたら、食事と腸内フローラを
考えて、先ず「食養生」から
体質改善を目指して下さい。
ラジオ大阪放送音声⇒http://www.bione.co.jp/tenpo/OBC210901_Dr_K_Egao.mp3
掲載元↓