札幌は、2月6日から「さっぽろ雪まつり」、2月19日からは「冬季アジア大会」と、大きなイベントが目白押しに開催が予定されています。またこの時期は、スキーシーズンでもありますし、高校や大学の受験シーズンでもあります。国内外を問わず、多くの観光客や受験生で街が賑わいます。
この時期に札幌を訪問される方は、宿泊場所の予約に苦労する時期でもあります。ホテル業界は、高級ホテルからビジネスホテルまで満室状態が続き、嬉しい悲鳴を上げる時期です。仕方なく、この時期に初めて民泊サービスを利用する方は多いのではないでしょうか。一度利用すると、フアンになり、リピーターとなる方も多いのが、民泊サービスの特徴です。
民泊サービスは、安価で宿泊でき、一般のホテルなどでは味わえないスタッフや同宿者との交流を楽しむことも可能な便利なサービスです。政府も民泊サービスをインバウンド(外国人訪日観光客)の増加促進のための施策として促進する方向です。不動産オーナーとしても空き家や空き室の有効利用策として注目を浴びています。
一方で、トラブルも増加しています。札幌の民泊事情をご紹介するとともに、注意点をご紹介していきたいと思います。
【残念な実話 韓国から来た学生さん、これに懲りないでね】
私のお仲間の不動産屋さんが、昨日遭遇した実話を一つご紹介しましょう。彼は、賃貸マンションが併設されている狸小路のはずれにほど近いビルの4階の事務所で働いています。18時半くらいに、一人残業をしていると、事務所を覗く音がしました。アポなしとは飛び込みのセールスマンかと振り向くと、ガラガラとキャリーバックを引きずった学生風が、当惑顔で、こちらを見ています。
「はい?どうしました?」と声をかけると、外国人のようです。たどたどしい英語で「Airbnb」で予約して案内を見てきたのだけれど、この階にはオフィスしかないので困っている、といいます。放っておくわけにもいかないだろうと、日本人スタッフがいるなら電話してやるというと、スタッフは不在で道案内の英語のメールが来ただけだといいます。メールを見せてもらうと確かにそのビルです。実はそのビルは、オフィスの入り口とマンションの入り口は、建物の西と東側に分かれていて、同じ4階の部屋でも、テナントの入り口からは、マンション側に出入りできないようになっていました。そのことを説明してやり、ビルの反対側から入りなさい、と教えてやりました。
学生さんを送り出し、一安心、と思ったのもつかの間、マンション側の入り口はオートロックになっていることを彼は思い出しました。メールにはオートロックの開け方は書いてありませんでした。どうやって開けるのかは、日本語の説明しかないのでは、と思いコートを着て反対側のビルの入り口まで行きました。そこには、案の定、雪の中でオートロックの前で途方に暮れている学生さんの姿がありました。
もう一度、メールを見せてもらい部屋番号を確認し、オートロックの日本語の説明に従い、開けてあげたそうです。韓国から大学の卒業旅行として札幌にきた、Airbnbの対応にはがっかりしたけれど、親切にしてくれて、カムサハムニダ、と言っていたよ、と私に教えてくれました。賃貸マンションだから転貸は禁止のはずだし、あの対応じゃ、いつかトラブルが起こるよなあ、民泊もいいけれど、あんな対応じゃ、札幌の価値を下げることになるのに、とも…。
かわいいおねーさんだったから、親切にしてあげたけど、男だったらこんなに親切にしなかったかも、と言っていたのは、彼の善行に免じて、内緒にしてあげましょう(笑)。
【札幌の民泊事情】
民泊サービスとは、一般の空き家や空き室を利用して、宿泊させ代金をもらうサービスです。2000年前後から欧米で始まり、「Airbnb(エアービーアンドビー)」を代表とするインターネットサイトで、広告・予約・事前決済ができるようになると、世界中で一気に普及しました。
札幌市内では、1300軒ほどの民泊施設が営業しているといわれています。Airbnbに登録している施設は、サイトで検索してみると300軒程度でした。部屋のタイプや宿泊日数・人数にもよりますが、1泊2000円~6000円/人の料金設定が多く、ビジネスホテルなどに比べても割安に泊まれること、長期宿泊も可能なこと、現地の生活感に触れることができるなど、旅行者の国内外を問わず人気が高まっています。
不動産のオーナーにとっても、興味深いビジネスとなっています。1LDKの札幌の家賃が月額5万円だとしましょう。賃貸を民泊に変更して、平均3000円の宿泊料、相部屋2段ベッドで4人まで宿泊できるようにすると、稼働率50%でも、月額18万円、360%の増収益となります。予約の段階で、クレジットカードなどによる事前決済がほとんどのサイトのルールであることも、運営者側にとって、月々の収益予測や運営の予測が立てやすく、回収の手間が要らないというメリットを生み、人気の要因となっています。賃貸のように延滞の心配がありません。
実際には運営のノウハウも必要ですし、初期投資やランニングコストもかかりますので、机上の計算通りにはいきません。また民泊を、収益を得ることを目的に恒常的に営もうとする場合は、現在の法律では、旅館業法上の許可が必要となります。
そのため、民泊を実施したいというオーナーのために、物件の選定や取得、コンセプト作り、設備・内装、運営システム作り、官公庁への許認可申請代行、予約客とのメールのやり取りや清掃などの運営代行まで、オールインワンで請け負う専門業者も乱立し始めています。
<民泊による弊害も…札幌市の対策は?>
民泊は、営利を目的として恒常的に運営をしていれば、旅館業法上の宿泊施設となり、地方公共団体の許可が必要となります。札幌市の条例は厳しく、フロント設置やトイレ・調理場などの規制が設定されており、札幌市としても、広報で注意を呼び掛けています。
(http://www.city.sapporo.jp/hokenjo/f3seikatu/minpaku.html)
旅館業法上の許可が必要な理由は、利用者にとっても運営者にとっても、札幌市にとっても、安全や衛生を確保するためには、責任の所在をはっきりさせ、ルールに従うことが必要だからです。
しかしながら、Airbnbに登録している300軒の民泊施設においても、旅館業法上の許可を取得している施設はごくわずか、といわれています。札幌市では1000軒以上は無許可営業の民泊施設があるといわれています。Airbnbの利用規約でも、「当事国の法律や諸規定に違反しないこと」としか記載されておらず、施設の住所の詳細はサイト上で公開されていないので、実際には無許可の施設でも登録は自由になっています。運営代行会社のQ&Aなどをよく見ていると、「旅館業法の規定には、民泊営業への罰則規定はないに等しいし、弊社は顧問弁護士と対策を練っているのでご迷惑をおかけしません」などと遵法意識のかけらもない記載があるのには、びっくりを通り越して呆れてしまいます。そんな代行業者とはお付き合いをしないように気をつけてください。
そうした無許可営業が、運営上のトラブルを巻き起こすケースも増えています。宿泊客による騒音やゴミ問題、それに起因した住民間トラブル、転貸し禁止賃貸マンションでの民泊実施によるオーナーとのトラブルなど枚挙に暇がありません。
札幌市ではそうした事態への対応策の一環として、本年(2017年)2月7日付で民泊サービス通報窓口を設立しました。
https://www.city.sapporo.jp/hokenjo/f3seikatu/minpaku/minpaku-tsuhomadoguchi.html
せっかく、札幌を旅行先として選んでくれた人々に不快な思いをさせてはいけません。民泊サービスは、利用者にとっても、オーナーにとっても便利で快適なサービスとなりえます。法律や規制に従って正しくサービスを提供することによって、フアンが増加し、益々収益があがるサービスだといえるでしょう。私たちが愛する街、札幌の価値を上げることにも繋がります。違法なサービスにはくれぐれも気をつけなくてはいけません。
<民泊運営にご興味のある方は、ベーシック不動産へ!>
【ベーシック不動産】では、不動産投資に対する御相談をいつでも承ります。民泊運営に関しても、適したマンション・アパートをご紹介することが可能です。また運営代行については、信頼できる業者をご紹介することもできます。弊社が注力している「事業用物件投資」の一環として、民泊事業運営者に一括して物件を賃貸することで、管理費を低減し、収益の長期安定化を図ってきた実績から、信頼できる運営会社と強力なコネクションを維持してきているからです。「事業用物件投資」としては、民泊物件の他、コンビニ物件を現在ご紹介できます。ご興味がある方は、メールもしくはお電話で、お気軽にお問合せ下さい。
連絡先:E-mail:moto@basic-f.co.jp
TEL:011-562-6556
担当:株式会社 ベーシック不動産 代表取締役 佐々木 基行