高崎兜太句会は金子兜太を師として
それぞれの役割を分担し、
自主運営で行われています。
今日も兜太先生、
ドアを開け、お顔が見えると
メンバーはおのずと拍手。
初めのうち、
「声がよく出なくてな」と言ってらしたけれど、
句会が進むにつれて、どんどん調子がでて、
全句講評では、
「これは事実の報告だな、
この句は江戸期の月並俳諧、
発想がありきたり」などなどと、
ばっさばっさ。
なぜか兜太先生だと
かなりの辛辣なことを言われても、
後味が爽やか。
兼題は「坂」、季語は自由につける。
話題になった句は
牛の眼にフクシマの炎熱の坂道
兜太評:淡々と書いている。
「牛の眼」が効いている。
自由句ではこの句が高得点。
鳰消えて湖ひろびろと父病めり
合評では
「父への想いがしみじみと伝わる」と好評。
兜太評:こういう句は評価が困る。
内容も情を限りをつくしていていい。
どこへ出しても秀作となる句。
しかし、長いこと俳句をやっていると
こうした類想はたくさんあって、
句はよく書けているだけに悩ましい。
次回は「事故」が兼題(!?)となって終了。