昨日の兜太 高崎兜太句会2017年2月16日 他界される1年前のこと♪ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

高崎兜太句会2017年2月16日、

 

他界される1年前のこと。

 

じつに颯爽としてらした♪ 

 

 

 

 

◆兜太句会、1月はお休みで、2ヵ月ぶり。

金子兜太『いま、兜太は』岩波書店 2016年12月刊の

著作を手にすることができた。

雄渾な「金子兜太」の署名が、たっぷりとした筆で書かれて♪


 

 

きょうの兼題は「早春」。

珍しく季節にふさわしい。

じつは12月に句を提出している(!?)


選句はかなりばらけ、4点が三句、

問題句で4点、2点問題句2点の句がある。



冬瓜の白濁は優しい闘志



評:この「白濁」、冬瓜にふさわしいか、どうか。

兜太:可もなく不可もない、どこかあいまいな句。

「冬瓜」でなく、もっと独特なものにかえる。

 




月のいろして早春の石切場



評:早春の石切場がいい。

その石が月のいろというのも独特か。

兜太:月のいろした石切場がいい。

好感、実感がある。「早春」だとあまい、ほかのものに。

<月のいろして狼の石切場>

と「早春」を「狼」にかえるのは、どうだ。

 



早春や私の中の犀起きる



評:「犀」がどうか。

兜太:これは「や」でなく「の」。

「早春の」でわかる。

季節と生きものとしての作者が呼応する。

 

 



早春あかつき水に眠れる青き鷹

 


兜太:句に格調がある。

 

早春「の」あかつき、と「の」をいれる。


青き鷹はわたしの句。
 

 


少年のおとがい青み春しし座



兜太:うまい句。「おとがい青み」がいい。

春「の」しし座、と「の」をいれる。
 

 


合評のあと、兜太師によりだーっと全73句を講評。

このおりに句の評価がかわることも。

第一感、実感を信じて、書く」と強く言われた。