そっとそっと秘かに隠し持つ、
その高貴、
その香り、
その端正なたたずまい、
それが<本>というかたちをまとって、
出現しました!
それが皆川博子『香妃』。
選び抜かれた紙に、
1ページごとに活版の濃緑のインクで印刷され、
正字、歴史的仮名に。
まさに紙に言葉を彫琢しているかのよう。
あわい浅黄と水色の組み紐が
ぐるっと表紙にまかれて。
縦の帯に書名、作者がほのかに浮かぶ。
柳川貴代さんの手によって、
こんなにも端麗に造本されて!
◆掌篇・印刷サインカード装画=皆川博子
挿画=新倉章子
協力=河出書房新社・岩﨑奈菜
造本・装丁=柳川貴代 新書判・16枚カード式小冊子。
本文は正字と歴史的仮名で組み、
濃緑インキ活版印刷+描き下ろしの挿画をオフセット1色刷。
皆川博子随筆精華の装画を4色刷で3枚収録。