山本掌 句集『月球儀』2018年刊
発行間もなく、句集評を書いてくださったのが関容子さん。
5年前の今日のことでした。再掲いたします。
◆関容子さんはエッセイスト、
詩人堀口大學『日本の鶯』、
歌舞伎役者、十八代勘三郎や数多くの舞台人の
聞書きの第一人者。
金子兜太門の句友ととても親しくされ、
ご自身でも句をつくられている。
ご紹介いただいた文章をここに。
<山本掌さんの第四句集「月球儀」を読む>
私の親しいSさんの句友、掌さんから第四句集を頂戴した。
装丁はなんと!司修さんで、
帯に皆川博子、金子兜太の名が並ぶ。
兜太先生は掌さんの師匠筋だから、当然とも言えるけれども、
皆川さんが、好きです、選び抜かれた表現も、その身にあるものも。
、、、という賛辞を出しているのはかなりのことだと思う。
朔太郎撮影 大森駅前の坂道
その上まだ贅沢なことには、
冒頭に同じ前橋出身の大詩人、
萩原朔太郎撮影の写真数点を載せて、
それに自作の句を添えたこと。
例えば、私の好きな写真、大森駅前の坂道、にはこんな句が。
影なくす唇に秋蝶触れてより
(くち)
なんとも大人っぽく、静かで、怖い。