「名優たちの転機」婦人公論11月号
今月は、野村万作さん。
聞き手は聞き書きの名手 関容子さん。
万作さんから語られるのは
能楽師・觀世寿夫さん、二代目尾上松緑さん、
武智鉄二さん、茂山千之丞さん、滝沢修さん、
宇野重吉さん、笈田ヨシさん、堀口大學さん。
ご自身の三度の転機が語られて。
この方々の舞台を長年にわたり観劇されている
関容子さんのインタビューによって、
その筆によって、
くっきり、鮮やかに、凛とした佇まいで
立ち上がってくる野村万作さんのお姿。
万作さんの舞台を初めて観たのは
「冥の会」のギリシャ悲劇でした。
「メディア」「オイディプス」などの名舞台を拝見。
能・狂言の鍛えぬかれた<声>に驚愕、感嘆、しきりでした。
この記事にある
観世寿夫と野村万作による
シェーンベルク「月に憑かれたピエロ」、
これは観たかった・・・
狂言は何番か。
演出家・劇作家の遠藤啄郎による
少人数での<野村万作のトーク>で
「釣狐」などなどをお聞きしました。
その後、お茶をご一緒してお話ししたこと、
プリンアラモード(!?)を召し上がっていらしたこと、
懐かしく思い出しました♪
その野村万作「釣狐」、この6月にETVで放映。
狐の着ぐるみを付けず、羽織袴。
その眼(まなこ)、その指、その心の動き、
九十一歳とはとても思えない見事な身体!
至芸とはこのような舞台でしょうか。
生で観てみたい!
そしてその万作「釣狐」を同じ舞台に立ちながら、
食い入るよう真摯に、貪婪にみつめていた野村萬斎さん。
万作さんの深い静謐なお顔や立ち姿、
「婦人公論」をお手に取って、ごらんください。