(webからお借りしました)
指揮ドゥダメルによるオペラ「フィガロの結婚」。
もうもう軽やかなこと、
その流れる様なテンポと明るさ、
モーツァルトの至上の音楽、
これほど美しかったのかと
ただただその<音>にひたり、漂います。
今回の新しい演出では、オペラ座のバックステージ。
美術は楽屋や衣装部屋が舞台となっていて、
掲示板にスケジュールまであって、
舞台裏に紛れ込んこんだよう。
演出はこの「置き換え」 と 「ストーリーの変更」があります。
第4幕のハッピーエンド、歌唱はそのままですが、
伯爵夫人が指輪を伯爵に返し、舞台から去ってゆきます。
衣装、美術は現代で
プロジェクションマッピングも効果的。
2022年2月ということもあって、
指揮者をはじめオーケストラ、合唱やバレリーナ、
マスクをしています。
伯爵夫人ロジーナのベントソンの第三幕アリア「あの楽しい思い出はどこに」、
せつせつとした情感、その表情、
ピアニッシモからピアノの色彩豊かで、
デリケートなソット・ヴォーチェ、魅力的。
スザンナのイン・ファン、何しろ「フィガロの結婚」というより
「スザンナの結婚」とタイトルをした方がいい、という説(笑)があるほど。
スザンナでこのオペラは決まる。
たしかな演技力、声は芯の強靭さをかんじさせるスーブレット。
伯爵夫人との「手紙の二重唱」は聴かせました。
ケルビーノのデゾンドレはズボン役(女性が男性役を演じる メゾソプラノ)
こんなに少年らしいケルビーノはあまりいないのでは。
第二幕「自分で自分がわからない」、
ときめき、恥じらい、その心臓の脈動まで聞こえてきそう。
フィガロのピサローニは声も演技もよくて。
アルマヴィーヴァ伯爵のモルトマンは
あまり<色好み>ではないような(衣装、地味なスーツ)・・・
◇パリ・オペラ座
歌劇「フィガロの結婚」
歌劇「フィガロの結婚」(全4幕) モーツァルト 作曲
演出:ネイシャ・ジョーンズ
【出演】
アルマヴィーヴァ伯爵:クリストファー・モルトマン
伯爵夫人:マリア・ベントソン
フィガロ:ルカ・ピザローニ
スザンナ:イン・ファン
ケルビーノ:レア・デゾンドレ ほか
合唱:パリ国立歌劇場合唱団
管弦楽:パリ国立歌劇場管弦楽団
指揮:グスターボ・ドゥダメル
収録:2022年2月1・3日
パリ・オペラ座 ガルニエ宮(フランス)
10月9日 - プレミアムシアター - NHK
https://www.nhk.jp/p/premium/ts/MRQZZMYKMW/blog/bl/p1EGmp948z/bp/pAqJQWbpr6/