こんな雨の日、
手に取って鍾愛するのは、
皆川博子『辺境図書館』2017年刊&『彗星図書館』2019年刊。
18(縦)×12(横)×2.6(幅)センチ、
四六版サイズ本の横を少しおとして、
それがじつに瀟洒。
白と青と金で美しいというより綺麗。
装画・扉は伊豫田晃一、
装幀は柳川貴代のおふたり。
これまで、
皆川本『結ぶ』『鳥少年』『クロコダイル路地』を
装画、装幀を手がけられている。
<最期の日まで、本に溺れる。>
帯にあるこのジャックに鷲づかみにされる。
妖しい、美しい本、
「これらを読みたければ自分で探せ」、とある。
帯、そして扉にあるのは、これ。
<「知れば知るほど
読めば読むほど
好きになる。
小説の女王が耽読した、妖しくも美しい本の数々>。
書き下ろし短編「水族図書館」も収蔵。
《この辺境図書館には、
皆川博子館長が蒐集してきた名作・稀覯本が収められている。
知らない、読んだことがない、見つからない――。
そんなことはどうでもよろしい。
読みたければ、世界をくまなく歩き、発見されたし。
運良く手に入れられたら、未知の歓びを得られるだろう。
(辺境図書館・司書)》