金子兜太主宰「海程」全国大会、二日目。
句会が静かに熱気をはらんで進行。
そのブログをこちらに。
◆「海程」全国大会 <二日目>
青天に恵まれというより暑い日。
会場の中はさらに熱い。
第二次句会への昨夕までに一句を提出してある。
9時から句会の開始。
その前、午前7時までに選句をしておく。
全150句。
特別選者18名の紹介があり、そのなかに山本掌!?
今回、特別選者が壇上にあがり、
この特別選者を中心に句会が進行する。
それぞれ選者が五句を選句。
まずは、19点の最高点句から
はつなつの身体入江のようなハグ
評:映像が見える。
「入江のような」たとえかたで句の印象新鮮。
続いて14点句
蝶のもつれ海は程なく暮れるところ
評:「海程」を句におりこみ、
しずかに寂寥をいう。上手い。
「暮れるところ」、この長いのがこの句のいのち。
この二句、私もいただく。
10点以上の句を取り上げ、
司会がテキパキとさばいてゆく。
かなり突っ込んだ句評、活発な意見、
それぞれの<読み>で
句の印象がかわってくるのが興味深い。
くちなわが走り野鍛冶の火を囃す
評:野趣に富む。句に通底する力感がある。
「囃す」はどうか。
幼名で弟を呼ぶ柿の花
青ぶどう初対面ふといい波です
春悠い素直な木から動き出す
言葉になる前の手のひら青嵐
最後に兜太先生の評になる。
「<詩的体験>がどれだけ深いか。
それが句になる。
この句会のよう、いろいろの人が
自由な発言があるのがいい。
司会が皆の発言をうながす。
これが大会の良いあり方だ。
聞いていて私も勉強になった」と兜太先生。
3時間、密度の濃い、充実した第二次句会はこれで終了。
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「金子兜太」ホームページ
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