バリ島の魔女、「ランダ」! <もの>がたり | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家にある仮面のなかで

 

ひときわ存在感のあるのが、これ。

バリ島の仮面「ランダ」です。

ランダは魔女。

 

 

 

 

 

 

 



飛び出た丸い目に

 

突き出した前歯と曲がった牙4本、

長く伸びた舌に鏡があしらわれています。

 

 

大きいです。

 

毛の先まで160センチはゆうにあります。

日本で手に入れましたが(牙が折れたのを修復した)、

実際にバリの「バロンダンス」で使われていたとか。




◆バロンとランダについてはこちらを引用いたします。

「バリ島の村のお寺の中には

 

バロンとランダの仮面を

安置しているところが多くある。

バロンは聖なる獅子で<白魔術>を使い村人を守る。

<黒魔術>を使うランダとは永遠に戦い続ける」。


ランダ 《Rangda》とは
  
「バリ島に住む最強の魔女。

左手の魔術<悪しき魔術>の使い手であり、

人に災厄をもたらす黒き寡婦である。

夜の暗黒を象徴する。

 
善人にとってランダは

 

恐ろしい殺戮者であり醜い老婆であるが、

黒魔術を志す者にとっては絶大なパワーと

究極の美を兼ね備えた妖艶な美少女であり、

誰もが彼女に認められ、

 

一夜を共にするのを夢に見るのだ。


ランダはどんな姿にも化けることができ、

人に呪いをかけて病気にさせたり

何かを取り憑かせたりといった悪事を働く。

まれに白魔法を使うこともある。

 
バリ島ではこのランダを鎮めるため、

ランダの仮面をつけて舞踏を行う。

その仮面に描かれたランダは、

飛び出た丸い目に

 

突き出した前歯と曲がった4本の牙を持つ、

ある意味でユーモラスな姿をしている。
 
同じバリ島で信仰されている

 

バロンという神獣と対になっていて、

天敵同士である。

善を象徴するバロンに対して、

ランダは悪を象徴する者となっているが、

彼女は単にバロンに打ち倒されるべき存在ではない。


バリ=ヒンドゥでは、善悪が共にある状態が

完全な状態であるとされているためだ。


ランダやバロンは相手に打ち倒されても

すかさず別の存在に転生し、

物語は同じパターンで繰り返される。


こうした輪廻の輪の中で、

ランダとバロンは永遠に

決着のつかない戦いを続けるのだ」とか。