昨日、うたい語る「おくのほそ道 視」を
ステージにかけてきました。
このうたい語る「おくのほそ道」というのは
松尾芭蕉の畢生の名作を舞台作品とする試み。
すでに十数年取り組んで。
今回は越路に入り、市振から大垣までの
旅の終わりまでを構成。
芭蕉の「おくのほそ道」は原稿用紙50枚くらいなのだが、
旅からもどり5年の歳月をかけて改版した作品。
この「おくのほそ道」は
<読み>ではアナウンサーや役者、朗読であり、
<歌>では作中の句を作曲し、うたうという先行作品はある。
芭蕉座の試みている
<うたい語る「おくのほそ道」>では
紀行文を原文で語り、
句を作曲し、うたうというかたちを考え、
取り組み始めた。
どのように取り上げるかから始まり、
構成は全体を4つに分け、
どこを語り、どの句を作曲し、うたうか、
ひとつひとつ、一歩一歩手探り。
句の曲も書き下ろしのため、
一曲がやくて2・3ヶ月、
2年くらいかかることも。
この脚本・構成は私が骨組みをつくり、
語り、ピアノと稽古で肉付け、かたちづけてゆく。
そうしてできた脚本を私の個人誌「月球儀」に
載せているが、毎回づつ手を入れ、
改稿をかさねている。
今回のⅣのパートも月球儀5号の掲載したものとは
まったく異なってきている。
で、今回は芭蕉座のメンバーにとっては
ホールでの試演の位置づけで、
昨日の会でこの「Ⅳ」のパートのあたりを
つけることができた感触。
まだまだ<作品>創りはつづいてゆくのだが、
この行程、苦しくも、面白く、楽しい。