第五福竜丸
第五福竜丸は昭和29年、マーシャル諸島で
おこなわれた原爆実験で被爆した漁船。
現存し、いまこの展示館にある。
船を取り囲むように作られた館。
船は木造で樫で建造されている。
その木肌は荒々しい。
波に、潮風に、雨に、死の灰に、
時にさらされたあとが歴然とある。

展示館の学芸員・市田真理さんの気持ちのこもった話し。
この福竜丸が被爆したときの原爆実験の名が「ブラボー」と。
船底は平らですべてマグロや獲った魚をいれる。
そのため船員23名はカイコ棚に寝る。
「死の灰」、ガイガーカウンターとともに
布団と枕が展示されていたが、
身体を折りたたみ寝たという130センチのほどの長さ。
こどもの昼寝用にもみたないほど。
どれだけ過酷な労働であったか、
胸をつかれた。
一歩外のマリーナにはたくさんの<うつくしい>船が
係留されている。
レクチャーは安田和也学芸員。
たくさんの資料・画像で第五福竜丸の被爆状況、
その後、日本に戻ってからの地元静岡・漁業・政府の対応、
新聞などの報道などをレクチャーを受ける。
この第五福竜丸は象徴的な船となった。
フクシマを体験しているまさに今、
同じことが繰り返されている、とも。
この会は写真家・藤原新也氏の企画。
レクチャーの後、
藤原さんと安田さんの対談も。
第五福竜丸展示館
〒136-0081
東京都江東区夢の島2-1-1
TEL +81-3-3521-8494
URL http://d5f.org
