あっという間に最後の一日、大晦日。

去年とは大違いの家庭環境、暮らしの環境。

ただし、体調だけは去年のほうがよかったかな?

肺への転移、再発で気持ち的には

がっかりしていたけど、今より、ずっと元気だった。

こんなに不自由な身体になるとは思わなかった。

今年亡くなった、樹木希林さんが、

「不自由さに沿って生きてみよう」と決意していたのを

思い出します。

とにかく、思い通りにならない。

眠かったり、痛かったり、ふらついたり、

全部本当の自分なんだとわかっていても

付き合いたくない、突き放したくなる、

そんな不自由さに寄り添ってみる、という試み。

簡単そうでなかなか出来ない。

対話かな?自分との、病気との。

そして人生との。

何をしたかったのかな?

今はもう、おいしいものをちょっと食べたい、

面白い映画を一人で心行くまで見たい、

心しみる音楽をじっくりと聴きたい。

旅行はね、ドラえもんの『どこでもドア』が欲しい。

もう体力がない。

「桜島」をこの目で見てから死にたい。

梅崎治夫の『桜島』を読み返したい。

北杜夫の『楡家の人々』を読み返したい。

って、こんなことを考えていたらきりがなくなる。

さあ、もういいや、気兼ねなく

年越しそば食べて、紅白見て、ボクシング観て

寝ましょう。

あなたも、自分に優しく寄り添って

ぜひ、よいお年をお迎えください。