スコトーマという言葉ご存知ですか?

スコトーマとはギリシャ語で盲点のことだそうです。

人間の目の網膜には盲点と言う部分があります。

ここには視神経がないので、つまりセンサーがないので、ここに移った映像は実際には見えていないわけです。

視神経は盲点のところで束ねられて脳に向かいます。
そこにはセンサーとしての視神経は存在しません。

実際には、盲点のところに写った映像は脳には送られないのですが、私たちの意識は、あたかも映像が連続しているかのように認識します。

これは意識が不都合を感じないように、脳が過去のデータを使って修正しているからです。

というより、脳(潜在意識)は私たちが見たいように現実を描き出しているのです。

私たちが、外界を細かく正確に見ているようですが、実際はほとんど見ていません。

あるポイントだけを押させてあとは過去のデータから脳が描き出しているわけです。

因みに、視神経の数は片目で100万画素位だそうです。

現在のデジタルカメラより画素数が少ないです。

この事実から、いかに私たちの脳が現実の世界を描き出し、それを見ているかということが分かると思います。

赤ちゃんのときはほとんど見えていなかったでしょう。このように見えるのは五感を駆使してデータを集積してきたからです。

子供はよく周りのものを触りまくりますよね。
あれも脳が学習をしているのでしょう。

想像とも言えるものを私たちが見ているのですが、目の前に何かがあっても、見えないと言うことがありえます。

最近、私などは、確実に目の前にあるものが見えないで探していることがあります。
たぶん、こんな状態であるはずだという思い込みが邪魔をしているかもしれません。

あるいは、何かに集中しすぎて見えないのかもしれません。

あの、エジソンでさえ、卵をゆでようとしていて、懐中時計をお湯の中に入れてしまったエピソードもあるわけですから。

老化によるボケをあんまり心配する必要なないかもしれません。


身体的なスコトーマばかりでなく、精神的な意味でもスコトーマはあるようです。

精神的なスコトーマは思い込みが作り出します。

目の前にチャンスがあるのにぜんぜん見えなかったら成功は無理ですね。

シンクロニティでさえ、元々目の前を通り過ぎていたものが、考え方を変えたことによって気づいただけかもしれませんね。

ユングのエピソードにあるクライアントがコガネムシの夢の話をしていたときに、窓ガラスにコガネムシが来たという話も、普段なら見過ごしていた事実も、意識がそのことにフォーカスしていたことによって気が付いただけからかもしれません。


とにかく、思考を変えて意識を変えれば、新しい世界が見えてくると言うのが真実ではないでしょうか。