色即是空・空即是色


般若心経の中の有名な言葉です。


詩的な表現としてみれば、なかなか魅力的です。


倒置法的表現で、はったりとも感じられます。



釈迦はこんな表現はしなかったでしょう。
釈迦は、たぶん本当にシンプルなことを言っていたのだと思います。


でなければ、あの時代にあんなにブレイクすることはなかったでしょう。


釈迦の教えは仏教として各地に広がりましたが、インドでは廃れてしまいました。


中国では道教とハイブリッド化したとも言われています。
地元の宗教とうまく溶け込んだところでは仏教が残っているような気がします。


日本は中国経由で、神道とうまく共存しました。


般若心経はとても漢詩的表現でなんとなくわかったような気になります。


『色』とは物質のことだそうです。

『空』とは、そこに物質的なものが存在しない状態です。


この二つが同じものだと言っています。
論理的には矛盾していますよね。


もしこれが、矛盾しているが真実であるとするなら、どう考えたら良いのでしょう。


今日は


『色』=『物理空間』


『空』=『情報空間』


とつなげて考えて見たらどうかと考えました。


『物理空間』は説明しなくても、そのままで分かると思います。


『情報空間』とは、私たちが物理空間を頭の中で人それぞれ解釈してる空間で、普通、現実と言われているものです。


考え方を変えると、見え方が変わってきてしまう現実です。
過去に蓄えた記憶によって、再合成して投機している世界です。


見ているものは幻影と言えば幻影です。
その意味では『空』と言ってもいいでしょう。


しかし、自分自身の意識の解釈自体を投影して見ているのであって、解釈の対象となるものが存在していると思います。


その、存在の対象が『色』である物理空間、それは突き詰めれば、波動のようなものかもしれませんが、それが物質と私たちが認識しているものです。



私たちは、単に肉体という物質でもなく、単に心という形のないものでもなくありません。



物質も空である心も、突き詰めれば波動エネルギーであるとするなら、その本質はイコール。


そう言う意味で『色即是空、空即是色』という詩句を味わっても良いかもしれませんね。