生まれ、成長し、生きて輝き、衰えて、死んでゆく・・・
宇宙の中ではこれが繰り返されています。
星だって、地球だって、太陽だって、生き物だって同じです。
永遠に変わらないものはありません。
変わらないものがあるとすると、諸行無常の法則です。
個性を持ったものが永遠に生き続けることはありません。
だから永遠の魂も、輪廻転生もありえません。
スピリチュアルな思想は、心霊主義です。
永遠の個の魂であるアートマンを肯定しています。
魂を磨くために生まれ変わるといいます。
そして、そこに序列が生まれます。
低い魂と、高貴魂と・・・
その理由は、古代バラモン教の教えから来ています。
この差別思想はヒンズー教に受け継がれ、今なお階級の理由付けになっています。
仏陀はこれらを否定しています。
現在の日本のスピリチュアリズムはヒッピーなどのニューエイジ思想からの流れです。
『愛と平和』を掲げたことは良いですが、ヒッピーになれたのも白人の中産階級の人々だけです。黒人差別は残っており、黒人にはそんなことをしている余裕もありませんでした。
ヒッピー文化も当時世界的に起こったカウンターカルチャーの一部です。
日本でも、学園闘争とかいろいろありましたね。
そんなことをしている余裕のない日本人もたくさんいたと思います。
結局、世界同時革命なんてものは起こりませんでした。
なんだったのでしょう?自我がヒーローになりたかったのでしょうか?
結局人々の賛同を得ることはできず、立ち消えました。
革命という言葉も心に響かなくなりました。
人類も成熟期に入り出したのかもしれません。
いろいろ悲惨な体験もしました。
私も小さい頃は体調的に苦しい思いをした記憶がありますが、大人になってからは、あの頃のような体の苦しみを味わったことがありません。
身体が成熟したのかもしれません。
小さいお子さんを持ったお母さんたちは大変だと思います。
子供が熱を出したので、会社を休みたいとか、いろいろそんな話題を耳にします。
季節という比喩を使うと
季節が巡ればそれぞれ変わってくるということです。
夏になれば夏に、冬になれば冬に備えればよいのです。
夢々、来世に備えようなどと思わないでもらいたいと思います。
1960年代ころから世界的にあった熱い季節・・・
そうですヒッピーたちがLSDを使って至高体験をしてしまった季節です。
至高体験は脳内にドーパミンなどの脳内物質が溢れ出した状態です。
瞑想でも脳内物質は出てくるそうですが、別に真理とは関係ありません。
(至高体験を売りにして生計を立てている人たちもいますが・・・)
下火になったヒッピー文化も1980年代に入ってまた復活しているようですが話題にもなりませんね。
1987年にはチャネリングのバシャールも初来日したようです。
今の、日本のスピリチュアルブームはその流れでしょう。
とにかく、彼らの言っていることは論理がチャンポンでまともに考えれば矛盾していることは否めないと思います。
根本にあるのはアートマン思想です。
個の魂の不滅です。
これは、仏陀が否定した内容であるにもかかわらず、ブッダの言葉を引用したり、仏教の空の思想を取り入れたりしています。
論理的矛盾を抱えたまま一気に信仰に移行してしまうところが、まさに宗教そのものです。
宗教には洗脳がつきものですが、その矛盾した論理を感じさせない言い回しがまさに洗脳に役立っているのかもしれません。
またニューエイジ思想はビジネスと結びついて発展してゆきました。
もちろん日本にもビジネスで入ってきました。
ボランティアの布教のためではありません。
スピリチュアリズムをビジネスにしているのです。
エンターテイメントとして楽しむためには良いかもしれませんが・・・
いろいろと心配です。
まともな思考ができなくなってしまった人も多いのではないでしょうか・・・