人間の身体には、環境の変化に対して、生命を維持しようとする働きがあります。

それをホメオスターシスといいます。

外界の物理空間の変化に対して体が反応するわけです。


身体が反応すると、現実感や臨場感があります。


映画などを見ていて、身体が反応してしまうことがありますよね。
あれは現実ではない仮想空間に身体が反応しているわけです。

映画でなくても、思考による想像によって身体が反応してしまうこともあります。


五感から入ってくる刺激も情報に過ぎませんから、脳は現実と仮想の区別がつかないことになります。

五感から入ってくる刺激と、頭の中の思考による想像的な思考の刺激の強さが、もし思考の方の刺激が極端に強ければ、そちらのほうが臨場感があり、脳はそちらに従います。

引き寄せの法則や、成功哲学で『すでに実現しているかのように感じる』ということがありますが、そうした思考のほうが臨場感がつよければ、脳はその仮想現実に生きようとします。

そして脳はそのように働き、夢は実現してゆきます。

現実に見える世界にそって考えるのではなく、理想の現実を想像して、それにリアリティーを感じて生きることは、ある意味相当のエネルギーを必要とします。


現実の世界でも、仮想の世界でも結局は脳が情報処理をしたものを見ていることになります。
それに反応していることが生きていることです。


自分がどんな人間か、決めるのは自由です。

初めに思考し、どんな自分になるかを決め、それに体の反応が付いてゆけば、それが現実となってゆきます。

自信とはなりたい自分になりきって、身体がそれを現実として受け入れ反応するようになっている状態のような気がします。

思いは現実化するといいますが、その思考を身体が現実と判断して反応するようになれば環境は変わらざるを負えないことになるのではないのではないでしょうか。


人間は、動物とは一線を画しています。

人間にとっては、実際の現実の出来事も想像上の出来事も現実なわけです。

思考を現実化できる意味で、人間は創造主が無意識でしてきたことを、意識的に創造することができる能力を進化の過程で持ち得たということです。

思考によって現実を想像することを創造主に任されたともいえます。

手足を使って、ものを作り出すのではなく、思考によって現実を作り出すとしたら、それは創造主がやっていることと同じです。

この物理空間にしっかりと足を地につけた上で、思考の力を使いたいものです。


スピリチュアルな仮想空間にも現実感を持って生きることができると思いますが、思考が停止した、地に足がついていない、そのような仮想空間に生きることに関してはとても危惧を感じます。

自分の中で起こる情報(思考)も現実の物理空間を通して入ってくる情報も、自由に選ぶことができます。

思考というフィルターを使って情報処理し、脳に喜ばれる情報として届けましょう。

そうすると脳(潜在意識)は、それをあなたが望んでいることと受け取り、実現しようとします。
ネガティブな情報のまま、脳(潜在意識)に送れば、あなたがそれを望んでいることと脳は判断します。

どんな状況の中でも、ポジティブなものに意識をフォーカスすれば、すべては良い方向に向かっていきます。

『塞翁が馬』の話はそれを物語っているのではないでしょうか。


現実から受ける情報に負けないで夢をもってください。
起こっている現実は本当は何の意味ももっていません。

意味を持たせているのはプラスにせよマイナスにせよ、あなたの思考です。

プラスの思考はプラスの出来事を起こす力をもっており、
マイナスの思考はマイナスの出来事を起こす力をもっています。

思考は仮想空間に生きることです。
そこでの生き方が物理空間に反映してきます。

そしてどちらも人間にとっては現実です。

思いと現実の間にはタイムラグがあります。

今起こっていることは過去の結果です。
結果は結果でありこれから起こることの原因とはなりません。

原因となるのは、今どう考えるかです。
だから問題は今どう考えるかだけです。

諦めたら、諦めた結果しかしかでません。

自分の理想の姿を思い出しましょう。

そして、はじめは演技でも良いです。その姿になり切って行動してみましょう。
行動を通して身体が反応すれば、潜在意識にとってはそれが現実となり、潜在意識はそれに従って、物理的現実にもそれを反映させようとするはずです。

まず、思いや思考の中で実現した状態を味わうことのほうが先のようです。

今の場所で楽しむことを始めてみましょう。