本日は、ART治療の際の当院のオプションとして導入を開始した培養液についてお話したいと思います。
その名は、GM-CSF含有培養液
主に流産を繰り返している方の救世主になるのではと注目をあびています
流産の原因は非常に複雑で、染色体および子宮異常などの様々な原因が考えられます。流産が起こる原因の一つとして、受精卵と母体の伝達物質で免疫応答に関与するサイトカイン(細胞活性因子)の欠如やバランスの変化が挙げられます。
通常、妊娠中にGM-CSF発現量が増加しますが、流産を繰り返している方では、このシステムが正常に働かず、GM-CSF濃度は低い、または発現異常が起こりこの体内環境によって流産に繋がりやすいことが報告されています。
GM-CSFの機能
・卵胞発達
・胚代謝の促進
・胚盤胞発生、細胞増殖、アポトーシスの減少
・胎児の成長、生存、妊孕性
この培養液は、GM-CSF増殖因子を含有する培養液で、使用することにより
・化学妊娠後/臨床妊娠後の流産を繰り返す
・着床失敗を繰り返す
・原因不明の流産を繰り返す
などの改善が期待できます。
ただ、個人差がどうしても出てきてしまうので、必ずしも結果が出るとは限りませんが、繰り返す流産でつらい思いをされている患者様の朗報になればとスタッフも期待をしています
この培養液を使用される際は、培養時、移植時、ST法(子宮内膜刺激)とART治療全ての培養液を統一して使用することをお勧めしております。
当院ではART治療をされている患者様で流産を繰り返している方にご提案をさせていただいております。
またこちらの培養液は特別発注となりますのであらかじめご相談いただいた方のみのご使用となります。採卵当日変更はできませんのでご了承ください
気になる方はお気軽にスタッフにお尋ねくださいね