エコーの予約時間13時はとっくに過ぎた
カーテンの向こうでは若い白衣の研修医らしき4,5人が
まだおしゃべりしていた。
13時15分
年配のドクターがカーテンのなかに入っていった
もうすぐだろう、
バセコさん、おはいり下さい。
はい。
狭いエコー室にはベットとエコーの機械とモニターとドクターの座る椅子のみ
とにかく狭い
仰向けに寝てください
はい。
ではエコーを始めますね
ひやっとするゼリーを首のつけねあたりに塗り始めた
私の足元でざわざわ小さな話声
まさか、さっきの研修医らしき集団
1人ではなく5人全員足元で立っていた
しかもこそこそ話してる
私はまな板のコイ
実験台か????
なんか気持ちが悪い。
男性ばかりの中に寝転んでるんだもの。
しかも研修医が同席しますとの許可もとらないし、
ふつうは声かけるのではないかと、、?疑問
病院あんまり来たことないからこんなものなんだ。
ただ見てるだけだから害がないからかな。
目を閉じて首のあたりを機械が滑るのを感じていた
何もないように、お願いします。なにも映らないようにお願いします
心の中で祈った。
ドクターがいろいろな部位にエコーを当てて結構丁寧に見ている
モニターを見ながら
特に甲状腺には何もないようですね
なので細胞を取るのはしなくてよいです
私は安心した。
よかった。何もなかったらきっとすぐ直るのではないかと思っていた。
ゼリーをふき取ってもらってベットから起き上がり
若い研修医の熱い?視線の中(笑)
エコー室を後にして
内分泌科の受付にいった。
何もないといわれたのでよかった。
安心感に包まれて名前が呼ばれるのを待っていた
ドクターのアナウンス、
バセコさん2番にお入りください
元気よくはいっ!と返事した
コンコンコン、こんにちは、お願いします
2日連続のドクターが
バセコさん、これがさっきエコーした画像なんですが
やはり甲状腺にありますね~~
私は?へ?さっき何も映ってないといったのに??なんで。?
ドクターが私のエコー画像を指さしている。
そこにはほぼ丸にちかい
赤青黄いろなどいろんな色が混じった丸いカラーの部分があった
認めざるを得なかった
私は甲状腺になんかあるんだ
2センチになったら手術で、切ることをお勧めしますが、
今はまだ1.5なんでこのまま様子を見るしかないと思います
先生によっては1.5でもとったほうがいいという方もいますけど
私はまだ置いといてもいいと思います
と、言われた。
簡単な話の内容を理解するのに時間がかかって
不安顔していたと思う。
もう一度同じことを説明された、
昨日の血液検査の結果が
連休明けに出ますから
来てください。
15日に予約入れますが来れますか?
はい、大丈夫です
じゃあ、時間は今日と同じ13時で予約入れますね
はい、わかりました、
では15日にお願いします。
ありがとうございました、といって部屋を立た
私の頭の中には
あのカラーの丸い画像がうかんでる
何であんなものが喉のあたりにできたんだろう、、、
帰り道もずっとドクターから見せられた画像を繰り返し
あたまに浮かべてはイメージが離れなかった
家に帰って
パソコンを引っ張り出し、病気の検索をし始めた。