2023年11月の状況
オリックスがポスティングシステムによるメジャー挑戦を容認すると発表(11月5日)
オリックスは山本由伸投手(25)のポスティングシステムによるメジャー移籍を容認すると発表した。
日本シリーズ終了後、山本が取材に応じ、率直な心境を口にした。
「認めていただいた球団に感謝の気持ちです。チームのことを考えたらあれですけど、1人の選手として応援してくれたというか、理解してくださり、本当にありがたいです。たくさんいい経験をさせていただき、すごく成長できた7年間でした。感謝しかありません。メジャーは世界で最高のリーグだと思う。通用するような選手を目指したい。(球団選びの条件は)いろいろな方に意見を聞いたり、教わりながらになると思います」
福良淳一GM(63)が経緯などについて説明した。
「ポスティングを承認いたしました。3年間の優勝は由伸がいたからできたこと。由伸の夢なので、そこは尊重しながらです。これだけチームに貢献してくれたので、これから頑張ってほしいと思います。本当に、みんな期待しています」
【評】NPB史上初の2年連続投手5冠、3年連続の投手4冠、3年連続の沢村賞を達成し、名実ともに日本球界を代表するエースとなった山本由伸のポスティングシステムによるメジャー挑戦が承認されました。
球団による承認を前にして、すでにMLB球団の高い関心を集めるとともにFA市場の目玉として名前が報じられるなど注目度は抜群。複数の米メディアは田中将大が2013年オフに結んだ7年総額1億5500万ドル(約161億円)を大幅に上回る契約を結ぶ可能性があると指摘するなど、超大型契約を結ぶ可能性が高まっています。
ポスティングシステム申請が完了 米東部時間21日午前8時から交渉解禁(11月21日)
オリックスからポスティング制度でメジャー移籍を目指す山本由伸投手は20日(日本時間21日)、球団側がMLB機構へ正式な申請を行い、全球団へ公示された。45日間に限定される交渉は、米東部時間21日午前8時(同午後10時)に解禁となり、来年1月4日午後5時(同5日午前7時)が期限となる。
今FA市場で、大谷翔平投手に次ぐ2位にランクされており、長期契約で総額2億ドル(約300億円)以上の大型契約が見込まれるなど、先発投手としては「特A」として評価されている。ヤンキース、メッツ、カブス、ドジャースなどのほか、10球団以上の争奪戦が、本格的にスタートする。
【評】MLB移籍を目指す山本由伸のポスティングシステムが正式に申請され、全球団へ公示されたことが発表されました。
交渉期限は米東部時間21日午前8時(日本時間21日午後10時)から米東部時間来年1月4日午後5時(日本時間1月5日午前7時)の45日間となっています。
獲得に強い関心を示す球団として米メディアのジ・アスレチックスは「メディアで頻繁に取りざたされているのは、ヤンキース、メッツ、レッドソックス、カブス、ドジャース、カージナルス、ジャイアンツ、レンジャーズの8球団だ」と報じています。
このほかにも関心を示す球団が複数いるとされており、10球団を超える争奪戦が始まる事になります。
2023年12月の状況
複数球団と面談が続く(12月13日)
山本由伸投手が、近日中にレッドソックスとブルージェイズを含めた複数の球団と面談予定だと12日、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者が伝えた。
フェインサンド記者は山本の現状について、Xで「関係者によると、すでにヤンキース、メッツ、ジャイアンツと直接交渉を行った山本由伸が、近日中にレッドソックスとも会う。他にも、ブルージェイズを含む2、3球団と接触する可能性が高い」と投稿した。
山本は先日、日本でメッツのコーエンオーナーらと接触。その後渡米し、10日にはジャイアンツ、11日にはヤンキースと交渉を行ったと伝えられている。
今オフのFA市場ではドジャースと契約した大谷に次ぐ2番手の評価を受けており、大谷の契約が決まったことで一気に交渉が進展する可能性がある。
【評】このオフの移籍市場で大谷翔平に次ぐ注目を集めている山本由伸が相次いでMLB球団との面談や交渉を行っている事が明らかになりました。
年内での決着の可能性が一部で報じられるなど、交渉は一気に加速。どのような決断を下すのか注目です。
ドジャースと12年総額455億円で契約合意したと複数メディアが報道(12月22日)
オリックスからポスティング申請された山本由伸投手(25)が、ロサンゼルス・ドジャースと契約合意した。21日(日本時間22日)、複数の米メディアが報じた。契約金額は12年総額3億2500万ドル(約455億円)。
田中将大が14年にヤンキースと結んだ7年1億5500万ドルを超え、日本からMLBへ移籍した際の契約では史上最高額となった。過去に多くの日本選手が活躍した名門球団で、大谷翔平とともに世界一を目指す。
ドジャースが大谷に続き、争奪戦を制した。今月12日に行われた直接交渉では大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンらが同席。2月の侍ジャパン強化合宿では、フリードマン編成本部長が来日して視察するなど、獲得に本腰を入れていた。チームは今季チーム最多13勝を挙げたクレイトン・カーショーがFAとなるなど、先発投手が補強ポイントだった。
【評】今オフの移籍市場を席巻していた山本由伸がメジャー挑戦の舞台に選んだのはロサンゼルス・ドジャースでした。
直接交渉の場ではMVP受賞経験を持つベッツ、フリーマンに加えて、超大型契約で入団が決まった直後の大谷が同席したという事で大きな注目を集めていました。
契約金は史上最高額となる12年総額3億2500万ドル(約455億円)という超大型契約を締結し、オリックスには譲渡金として70億9000万円が支払われると報じられるなど、どちらにしても破格の内容での移籍が決定したと言えそうです。
ドジャースと正式契約を結ぶ 本拠地で入団会見(12月28日)
オリックスから ドジャースに移籍した山本由伸投手(25)が27日(日本時間28日)、入団会見を行った。
契約は投手のメジャー史上最高額となる12年総額3億2500万ドル(約455億円)だった。
同僚となる大谷翔平がどれだけ決断に影響を与えたのか問われると「大谷さんが他のチームを選んだとしてもドジャースを選んでいたかなと思いますけど、(大谷は)日本人選手としてだけでなくメジャーでもトップ選手だと思う。大谷さんが ドジャースを選んだというのは決断の1つになりました」と胸中を明かした。
【評】山本由伸がドジャースと正式に契約を結びました。
会見の中ではWBC決勝・アメリカ戦の前で大谷翔平が放った言葉を引用する形で「今日からは本当の意味で憧れるのをやめなければいけません。自分自身が憧れてもらえるような選手になれるように頑張ります」と意気込みを語り、MLB挑戦への強い決意を示しました。
また30日には改めて日本でも会見を行い、そこでも決意を語る事も明かされました。