彼女 | voiceのブログ

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よろしくお願いします。

中途で転職した最初の頃は一からやり直しと言う事もあり、結構苦労した。仕事は教えてもらえず即戦力として雇われたのだから知ってて当たり前、知らなかったら見て覚えろと言う社風だったのだ。その後入った中途社員もついていけずあいつは使い者にならないとボロクソ文句を言われたらしい。僕も何度か挫けそうになったが必死にしがみついてなんとか仕事に慣れていった。仕事に慣れていった頃、僕がいた部署が統合されることになった。そこに彼女はいた。
彼女は和久井映見に似た風貌で可愛かったが最初の頃はそれほど興味もなかった。ただ会社の風潮はわかっていたので後輩には辛い思いをさせないように仕事のフォローをしてあげたり良い先輩だったと思う。いつの間にか仕事の先輩後輩以上の仲になったのは自然の流れだったと思う。一線を越える仲になってからは僕たちはよく一緒に遊んだ。泊りがけで旅行に行ったこともある。仕事であった嫌なことも二人でグチを言い合えば辛い仕事もなんとかやり過ごすことができた。セックスも毎日していたと思う。嫁とうまくいっていなかった僕は彼女に会うことで全て満たされていた。しかし、脳出血を起こして入院した時、スマホの入力方法が何かのはずみでローマ字入力から切り替わってしまい、娘に戻してくれとスマホを預けたら僕らの不倫がラインの履歴からバレてしまった。毎日会っていたので娘も怪しんでいたに違いない。嫁は当然怒り狂った。彼女に連絡して怒鳴りつけたらしい。僕は病気なのでどうすることも出来なかった。入院して誰にも会うことが出来ず精神に異常を来たして行った僕はたまらず会社に電話をして彼女に会いに来て欲しいと連絡をした。すると彼女は会社を早退して会いに来てくれた。彼女に会うと嬉しくて泣きそうになった。苦しみがスーッと消えていくようだった。本当の愛とはこの事だと僕は実感した。しかし幸せだったのはつかの間、嫁は病院に手を回し女性面会禁止、
面会に来たら連絡を入れるようにしていたのだった。連絡が来た嫁はまた怒り狂った。今すぐ出てこないと会社と旦那に連絡するぞと留守番電話に怒鳴りつけた。