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OZROSAURUS、インディーズからの4thアルバム
もうね、一言で言うと「俺の無人島の1枚」ってヤツ
当時俺は高2で、失恋やらクラスでの孤立やら、とにかく様々な怒りのエネルギーが充満していたのだ。
そんな時、俺の耳にブッ込まれたのがこのアルバムで
当初メジャーから発表しようとされながら、内容が過激ということでレーベルと揉め、インディーズから発表されることになった。
破壊と創造というテーマが示す通り、今までのMACCHO=スキルフルなラップという概念を見事にブチ壊し、語尾を裏返す奇怪なフロー、怒り狂った過激なリリックが衝撃的だった
未だにコレを聴く時は、生半可な気持ちでは聴けず、決してBGM代わりには出来ない、なんかリセットボタンのような強烈な作用を持った音楽
音楽っつーかもう狂気のアート
コレはHipHopってジャンルの中で収めるわけにはいかない、イカレきったアートなんですよ。
リリックに出るように、この時期のMACCHOは草と眠剤でブッ飛んでる
MACCHOの魂の叫びが響き渡る。
「INTRO」の語りから、ロック感のあるトラックにトリッキーなフローとアブストラクトなリリックが堪らない「0%」、「星を願う」、「FULL MOON(I'm Sory)」
HipHop愛をファンキーにラップする「1 for DA 何?」
そして前半のクライマックス「十字架の上(Power Of Love)」、「It's a One Day」
前者ではもう一人の自分に語りかける、絶壁に立ったような刹那的な叫びが耳に突き刺さる
「神様の悪口は言わねぇ ただ、自分が憎たらしい 誰かに求めるものなど少ねぇ ただ俺の行く道 神様もう陰口は叩かねぇ ただ俺の居場所が欲しい 誰かに望むものなど今はねぇ 言葉だけど魂」というラインに全てが詰まっている
後者は、永遠なんかねえ!今って現実を行き抜け!っつー骨太なメッセージがCELORYのセンチメンタルかつ力強いトラックにサイコーに絡む
「最高の時がずっと続く永遠 そんなDrug 百億でも買えない」と叫ぶ通り、「オイ!今だけだぜ!目を覚ませ!」と言わんばかりのメッセージに涙
そして、ケミカルドラッグとは別れを告げ、ガンジャでナチュラルハイに生きようと歌う「HOW HIGH(No Joke)」
音楽はフリーダム、理不尽な音楽業界に怒りの牙を剥き出しにした「AHH YEAH]
繊細過ぎる故のMACCHOの苦悩、憂鬱が爆発する「Love vs Hate(My Love)」「ああだのこう」
そして後半の爆発曲「ヒステリック」と「SANDER」
前者は、MACCHOのMCマニフェストであり、まさに本物の貫禄が溢れた一曲
後者は、今回のアルバムの件で大揉めしたメジャーレーベルでにこれでもか!と噛み付き怒りを叫び、MACCHOの強い信念を感じる一曲
「I LV U」は、当時MACCHOが影響されていたと思われるサイケデリック、ヒッピー文化が色濃く反映されたアブストラクトでイカレたナンバー
リリックだけで意味を解読するのは難解だが、MACCHOの神経症さながらの尖りが突き刺さる
続いて、クリストファー・ノーラン監督の同タイトルの映画をストーリーテリング風にラップする「メメント」
コレは悲壮感のあるトラックと、終始緊迫感のあるダイナミックなラップがイイ
映画を観てからだと尚更
そして、MACCHOにしてはマジなラブソング「J.O.K.E」
ラブソングっても、生温いもんじゃなく、愛し過ぎて殺しちゃいそう!くらいの勢い
「セックスしよう、魂で」は、このアルバムの中でも屈指のパンチラインじゃなかろうか
そして「EXODUS(大脱出計画)」、「BYE BYE」
前者は、憂鬱で閉塞感のある現代に生きる人間なら誰しもが苛まれる苦悩をありのままに綴り、悲鳴にも近い形でラップする
あまりに生々しく、ザクザクとハートに刺さってくるのは俺だけではないだろう…
大ラスの後者、コレは最後の最後の本当は笑っていたいというMACCHOの悲痛な願いが込められている優しい歌
今までの狂ったようなラップから一転、MACCHOの本当の優しさが滲む人間臭いリリックにほっこり
と、まあ実に濃密極まりない1枚なんですね
孤独だぜ?憂鬱だぜ?でも生き抜いてやんよ!っつー痛みの裏の力強さ
言霊に込められた、ハンパじゃないエネルギー
喜怒哀楽全てをあるがままに真空パックした音楽
HipHopというジャンルに止まらない不朽の名作
とにかくこのアルバム抜きには今の俺はいないとさえ言える
騙されたと思って聴いて欲しい、マジで
PEACE