皆様こんにちは。沙貴 誉 (さき ほまれ) です。
皆様、台風の被害には遭われていないでしょうか。
台風の進路周辺の地域では、暴風雨の影響を受けて大変な思いをされている方々も多いと思います。
どうか安全を第一に、気を付けてお過ごし下さい。
さて、本日08月15日は、終戦記念日です。
東京・北の丸公園の日本武道館で、政府主催の全国戦没者追悼式が行われました。
追悼式には天皇皇后両陛下が参列されました。
天皇陛下のお言葉の全文をご紹介いたします。
全国戦没者追悼式 天皇陛下のお言葉【全文】
日テレニュース
2023年08月15日(火)
戦後78年の終戦の日の15日、天皇皇后両陛下は、日本武道館で行われた全国戦没者追悼式に出席されました。天皇陛下のお言葉全文です。
【天皇陛下】
本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、 全国戦没者追悼式に臨み、 さきの大戦において、 かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。
終戦以来78年、人々のたゆみない努力により、 今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、 誠に感慨深いものがあります。
これからも、私たち皆で心を合わせ、 将来にわたって平和と人々の幸せを希求し続けていくことを心から願います。
ここに、 戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、 過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。
引用は以上です。
天皇陛下のお言葉で、私が一番心に響いたのは、次の部分です。
これからも、私たち皆で心を合わせ、 将来にわたって平和と人々の幸せを希求し続けていくことを心から願います。
「私たち皆で心を合わせ」の部分が、特に響きました。
平和と人々の幸せは、我々一人一人の心を合わせてこそ実現可能なのです。
「誰かが自分を幸せにしてくれるだろう」では無責任だし、他者依存になってしまいます。
他人任せでは、真の平和も幸せも訪れないのです。
その事を、中学生で既に悟っていた方がいらっしゃいます。
引用させて頂きます。
【愛子さま中学ご卒業】卒業記念文集の作文「世界の平和を願って」全文
産経新聞
2017年03月22日
(以下抜粋)
卒業をひかえた冬の朝、急ぎ足で学校の門をくぐり、ふと空を見上げた。雲一つない澄み渡った空がそこにあった。家族に見守られ、毎日学校で学べること、友達が待っていてくれること…なんて幸せなのだろう。なんて平和なのだろう。青い空を見て、そんなことを心の中でつぶやいた。このように私の意識が大きく変わったのは、中三の五月に修学旅行で広島を訪れてからである。
原爆ドームを目の前にした私は、突然足が動かなくなった。まるで、七十一年前の八月六日、その日その場に自分がいるように思えた。ドーム型の鉄骨と外壁の一部だけが今も残っている原爆ドーム。写真で見たことはあったが、ここまで悲惨な状態であることに衝撃を受けた。平和記念資料館には、焼け焦げた姿で亡くなっている子供が抱えていたお弁当箱、熱線や放射能による人体への被害、後遺症など様々な展示があった。これが実際に起きたことなのか、と私は目を疑った。平常心で見ることはできなかった。そして、何よりも、原爆が何十万人という人の命を奪ったことに、怒りと悲しみを覚えた。命が助かっても、家族を失い、支えてくれる人も失い、生きていく希望も失い、人々はどのような気持ちで毎日を過ごしていたのだろうか。私には想像もつかなかった。
最初に七十一年前の八月六日に自分がいるように思えたのは、被害にあった人々の苦しみ、無念さが伝わってきたからに違いない。これは、本当に原爆が落ちた場所を実際に見なければ感じることのできない貴重な体験であった。
その二週間後、アメリカのオバマ大統領も広島を訪問され、「共に、平和を広め、核兵器のない世界を追求する勇気を持とう」と説いた。オバマ大統領は、自らの手で折った二羽の折り鶴に、その思いを込めて、平和記念資料館にそっと置いていかれたそうだ。私たちも皆で折ってつなげた千羽鶴を手向けた。私たちの千羽鶴の他、この地を訪れた多くの人々が捧げた千羽鶴、世界中から届けられた千羽鶴、沢山の折り鶴を見たときに、皆の思いは一つであることに改めて気づかされた。
平和記念公園の中で、ずっと燃え続けている「平和の灯」。これには、核兵器が地球上から姿を消す日まで燃やし続けようという願いが込められている。この灯は、平和のシンボルとして様々な行事で採火されている。原爆死没者慰霊碑の前に立ったとき、平和の灯の向こうに原爆ドームが見えた。間近で見た悲惨な原爆ドームとは違って、皆の深い願いや思いがアーチの中に包まれ、原爆ドームが守られているように思われた。「平和とは何か」ということを考える原点がここにあった。
平和を願わない人はいない。だから、私たちは度々「平和」「平和」と口に出して言う。しかし、世界の平和の実現は容易ではない。今でも世界の各地で紛争に苦しむ人々が大勢いる。では、どうやって平和を実現したらよいだろうか。
何気なく見た青い空。しかし、空が青いのは当たり前ではない。毎日不自由なく生活ができること、争いごとなく安心して暮らせることも、当たり前だと思ってはいけない。なぜなら、戦時中の人々は、それが当たり前にできなかったのだから。日常の生活の一つひとつ、他の人からの親切一つひとつに感謝し、他の人を思いやるところから「平和」は始まるのではないだろうか。
そして、唯一の被爆国に生まれた私たち日本人は、自分の目で見て、感じたことを世界に広く発信していく必要があると思う。「平和」は、人任せにするのではなく、一人ひとりの思いや責任ある行動で築きあげていくものだから。
「平和」についてさらに考えを深めたいときは、また広島を訪れたい。きっと答えの手がかりが何か見つかるだろう。そして、いつか、そう遠くない将来に、核兵器のない世の中が実現し、広島の「平和の灯」の灯が消されることを心から願っている。
引用は以上です。
私は初めてこの作文を読んだ時、雷に打たれたような衝撃を受けました。
平和は他人任せでは築けないという事を中学生で悟っている方が、皇室にいらっしゃる。そしてそれを作文という形で、ご自分の気持ちをご自分の言葉で表現されている。
「この方こそ、将来天皇になるべき御方だ」
私は、即座にそう思いました。
私は元々、女性・女系天皇OKでしたが、この敬宮様の作文を読んで、敬宮様には是非天皇になって頂きたいと、個人的な想いを抱くようになりました。
天皇とか皇族とか国民とか、区別なく、一人一人が平和に対して責任を持たないと、平和などは訪れないのです。
天皇陛下のお言葉も敬宮様の作文も、その部分を明確にされていて、失礼な言い方ですが私は非常に好感を持ちます。
国民にも責任を背負わせる。
一見厳しい言葉に聞こえますが、「誰かが自分のために作ってくれる平和」など、あるはずも無いし、誰かに平和を依存していたら、その誰かの精神的奴隷になっているに等しいですからね。
その誰かの気分次第で、平和などもろくも崩れ去ってしまう。幻想でしかないのです。
こういった真理を、厳しくも真摯に指摘して国民に自覚を促せる天皇陛下と敬宮様だからこそ、私は敬愛できます。
平和は綺麗事じゃない。
現実なんです。
例えば岸田首相一人が日本の平和を築いていく訳ではなく、日本国民一人一人の想いと責任が、平和な日本を築き上げて行くのです。
だから、唐突ですが、H様は自分の力で、作文や工作を完成させる事からスタートさせた方が良いと思います。
H様の想いと責任で、人生を歩ませるべきだと思います。
それが出来ない方には、戦没者やご遺族の気持ちなど、とうてい理解出来ないと思います。
親の引いたレールの上をただひた走り、「自分は特別扱い当然」というマインドでは、戦没者やご遺族の気持ちを理解するのは不可能でしょう。
天皇はお飾りではありません。
もちろん、独裁者でもありません。
国民に心を寄せるとはどういう事なのかを、H様ご自身で答えを見付けて頂きたいです。
私も日本国民の一員として、終戦記念日の今日に、平和とは何かを改めて考え、日本と世界の平和に祈りを捧げてたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
愛と平和と喜びが皆様と共にありますように
参考資料
日テレニュース
2023年08月15日(火)
産経新聞
2017年03月22日