東京電力福島第1原発事故で、経済産業省原子力安全・保安院が昨年3月の事故の1週間後に、1~3号機が炉心溶融していると分析していたことが分かった。保安院は「信頼性が十分でない」として公表していなかった。



 保安院によると、分析したのは事故を受け原子炉の状態を調べるため新たに発足した「情報分析・対応評価チーム」。原子炉の水位や圧力、放射線量のデータを基に分析したところ、昨年3月18日午後2時45分の時点で、1~3号機の原子炉について「炉心はすでに溶融している」と判断し、「外部から注水を続ける限りにおいては、安定した状態が継続している」との評価をまとめたという。



 公表しなかった理由について、保安院は「分析の基となったデータの信頼性が十分でなかったため、内部の参考資料の位置づけだった」と釈明した。



 炉心溶融をめぐっては、保安院は昨年3月12日の会見で、中村幸一郎審議官が1号機について「炉心溶融の可能性がある」と言及。ただ、同日夜に中村審議官が広報担当から交代して以降は「燃料の損傷」などと説明を変え、炉心溶融という表現を使わなくなった。



 保安院が炉心溶融を正式に認めたのは、東電が炉心溶融の解析結果をまとめた昨年5月で事故から約2カ月後だった。



 公表遅れは政府の事故調査・検証委員会の中間報告でも「国民に対する情報提供として問題がある」と批判された。



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引用:炉心溶解、1週間後に判断 保安院「信頼性不十分」と公表せず