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12月19日8時52分配信産経新聞拡大写真「JULIAN jAPAN」が入居するビル。静かな住宅街で異彩を放つ存在だった=兵庫芦屋市打出小槌町(岡野祐己撮影)(写真:産経新聞)
【衝撃事件の核心】
高級住宅地として、「東の田園調布、西の芦屋」と並び称される兵庫県芦屋市。その住宅街の一角で、女性店員に無許可で接客させていたラウンジが、風営法違反容疑で兵庫県警の摘発を受けた。逮捕された経営者は、ギタリスト、クロード・チアリさん(65)の長男(30)=風営法違反罪で罰金50万円の略式命令。条例で風俗営業が厳しく規制され、パチンコ店すら一軒もない芦屋市で、その営業実態は限りなくキャバクラに近いものだった。自身もギタリストとして活動する地元出身の二世タレントは、なぜ無許可営業に手を染め、逮捕されたのか-。(岡野祐己)
■採用基準は「かわいい子」
11月27日深夜、JR芦屋駅の南東約500メートル。芦屋市打出小槌(うちでこづち)町にある3階建てのビルを、兵庫県警の捜査員がひそかに取り囲んでいた。壁には青、赤、緑、白のネオンがきらめき、閑静な住宅街にあってひときわ目立つ。その2階にある「JULIAN jAPAN」が、この夜のターゲットだった。
午後11時15分、「兵庫県警や!」という声を合図に、約30人の捜査員がドアを開けいっせいに中へなだれこむ。ライトに薄暗く照らし出された店内は壁やソファなどの調度品が白で統一され、広さ20畳ほど。突然の“ガサ入れ”に騒然となった。
9つあるボックス席にいた客は、男性ばかり7人。その隣には女性店員8人が座り、酒を提供していた。県警は自らも接客していた長男の妻(35)を風営法違反容疑で現行犯逮捕。その後、店に現れた長男は、約1・5キロ離れた同市岩園町の自宅兼事務所へ任意同行された。
カメラのフラッシュを浴びながら、捜査車両に乗り込む長男。陽気な口調で「いくらでも撮影してくれ。何でも話すよ」と話していたが、翌28日朝、あえなく逮捕された。
同じビル内にある飲食店の男性店長は「普段から付き合いもなく、どんな店かは分からなかった。まさか無許可営業だったとは」と驚いた様子。「JULIAN jAPAN」はラウンジをうたっていたものの、ホームページによると料金は時間制で、90分7500円。1時間につき4500円の延長料金が設定されているほか、女性店員を指名すると1人2千円の指名料がかかるなど、そのシステムはキャバクラそのものだった。従業員が客の隣に座って酒をついだり、たばこの火を付けるなどの接客を行うには県公安委員会の風俗営業許可が必要だが、同店は昨年6月に飲食店としての許可しか得ていなかった。
にもかかわらず、女性店員は約30人が在籍。採用は知人からの紹介や求人雑誌での募集が主で、最終面接は長男自身が行っていたという。その選考基準は、「かわいくて素直な子」だった。
■パチンコ店もラブホもない街
面積は20平方キロにも満たず、人口も9万人余に過ぎない。そんな芦屋市の名を全国区にしているのが、高級住宅地としてのイメージだ。
その代名詞ともいえる市北部の六麓荘(ろくろくそう)町には、敷地面積400平方メートル以上、高さ10メートル以下の一戸建て以外は新築できない「豪邸条例」が市議会の全会一致で可決成立し、平成19年2月に施行されている。同年6月に施行された路上喫煙を禁止する条例では、過料が最高5万円と高額なことが話題になった。
もちろん市内全域が六麓荘のような“セレブの街”なわけではないが、市民の芦屋ブランドに対するこだわりは強い。このため住環境を守るための規制も厳しく、市内にパチンコ店やラブホテルは1軒もない。
8年10月施行の市都市景観条例は、高さ8メートル、面積500平方メートルを越える建物には市の「景観アドバイザー会議」での認可が必要、と規定。外壁に赤色を使う場合は彩度6以下、屋根の上のテレビアンテナも周囲から見えないように-と細かい基準をクリアしなければならない。
さらに今年7月には、市全域が景観地区に指定され、いかなる建物も建築前に市への認定申請が必要となった。市都市計画課の担当者は「芦屋は特に、住民の『景観を守りたい』という意識が強い。市全体が景観地区に指定されているのは、全国で他に例がないはず」と話す。
「JULIAN jAPAN」の近くに住む主婦(38)は「芦屋には3年前に越して来たが、子育てにも適したきれいで素晴らしい街。だから住環境を守ってくれる条例は非常にありがたい。なのに、こんなところでキャバクラなんて…」とまゆをひそめた。
■掘った墓穴
長男は昭和54年8月、芦屋市に隣接する兵庫県西宮市で生まれた。カナディアン・アカデミー(神戸市東灘区)、大阪インターナショナルスクール(大阪府箕面市)といった国際学校を卒業後、名門として知られる米バークリー音楽大学に進学。その後、父のクロード・チアリさんと活動をともにし、コンサートやテレビドラマの音楽制作を担当。他にも、自ら体験したいじめをテーマとした講演も行っていたという。
一方、二世タレントとしての顔とは別に、飲食店の経営にも力を入れていた。芦屋市や西宮市で、ダイニングバーや焼肉店などを幅広く経営。そのなかでも稼ぎ頭となっていたのが、「JULIAN jAPAN」だった。近くに同様の店がないこともあってか客入りはよく、月の平均売り上げは400万円。経営する飲食店約10店舗の全売り上げの実に3割を占めていたという。
いわゆる「青年実業家」として順風満帆にみえた長男だったが、墓穴を掘る。「昨日の夜中に制服を着た警官が店に来たが、何かあったのか」。10月中旬の朝、自身が経営するバーについて、芦屋署に“探り”ともとれる電話を入れたのだ。
「どういうことだろう」。前夜、署員が店を巡回した記録は残っていない。不審に思い、長男が経営する複数の店のホームページを調べたところ、「JULIAN jAPAN」のページに複数の女性店員の顔写真が掲載されているのを発見。無許可営業の疑いを強め、内偵捜査に乗り出した。
もともと「JULIAN jAPAN」は、妻が長男との結婚前から経営していた店だった。しかし、10年もの間、偶然にも警察に見つからず、摘発されることはなかった。長男は逮捕後の調べに容疑を認めたうえで、「ずっと無許可でやっていることがばれなかったんだから、芦屋では逮捕されないのだと思っていた」と供述したという。
尼崎簡裁が長男夫婦に罰金50万円の略式命令を言い渡した12月8日、店のブログには、このような書き込みが記されていた。
《この度は、御迷惑をおかけしました。申し訳ございません。心から反省し、初心に戻ってやっていきたいと思っています。今まで応援して下さいまして誠に有難うございました。時間はかかるかもしれませんが、スナックとして再OPENを目指して頑張りますので、どうぞ宜しくお願い致します》
【衝撃事件の核心】
高級住宅地として、「東の田園調布、西の芦屋」と並び称される兵庫県芦屋市。その住宅街の一角で、女性店員に無許可で接客させていたラウンジが、風営法違反容疑で兵庫県警の摘発を受けた。逮捕された経営者は、ギタリスト、クロード・チアリさん(65)の長男(30)=風営法違反罪で罰金50万円の略式命令。条例で風俗営業が厳しく規制され、パチンコ店すら一軒もない芦屋市で、その営業実態は限りなくキャバクラに近いものだった。自身もギタリストとして活動する地元出身の二世タレントは、なぜ無許可営業に手を染め、逮捕されたのか-。(岡野祐己)
■採用基準は「かわいい子」
11月27日深夜、JR芦屋駅の南東約500メートル。芦屋市打出小槌(うちでこづち)町にある3階建てのビルを、兵庫県警の捜査員がひそかに取り囲んでいた。壁には青、赤、緑、白のネオンがきらめき、閑静な住宅街にあってひときわ目立つ。その2階にある「JULIAN jAPAN」が、この夜のターゲットだった。
午後11時15分、「兵庫県警や!」という声を合図に、約30人の捜査員がドアを開けいっせいに中へなだれこむ。ライトに薄暗く照らし出された店内は壁やソファなどの調度品が白で統一され、広さ20畳ほど。突然の“ガサ入れ”に騒然となった。
9つあるボックス席にいた客は、男性ばかり7人。その隣には女性店員8人が座り、酒を提供していた。県警は自らも接客していた長男の妻(35)を風営法違反容疑で現行犯逮捕。その後、店に現れた長男は、約1・5キロ離れた同市岩園町の自宅兼事務所へ任意同行された。
カメラのフラッシュを浴びながら、捜査車両に乗り込む長男。陽気な口調で「いくらでも撮影してくれ。何でも話すよ」と話していたが、翌28日朝、あえなく逮捕された。
同じビル内にある飲食店の男性店長は「普段から付き合いもなく、どんな店かは分からなかった。まさか無許可営業だったとは」と驚いた様子。「JULIAN jAPAN」はラウンジをうたっていたものの、ホームページによると料金は時間制で、90分7500円。1時間につき4500円の延長料金が設定されているほか、女性店員を指名すると1人2千円の指名料がかかるなど、そのシステムはキャバクラそのものだった。従業員が客の隣に座って酒をついだり、たばこの火を付けるなどの接客を行うには県公安委員会の風俗営業許可が必要だが、同店は昨年6月に飲食店としての許可しか得ていなかった。
にもかかわらず、女性店員は約30人が在籍。採用は知人からの紹介や求人雑誌での募集が主で、最終面接は長男自身が行っていたという。その選考基準は、「かわいくて素直な子」だった。
■パチンコ店もラブホもない街
面積は20平方キロにも満たず、人口も9万人余に過ぎない。そんな芦屋市の名を全国区にしているのが、高級住宅地としてのイメージだ。
その代名詞ともいえる市北部の六麓荘(ろくろくそう)町には、敷地面積400平方メートル以上、高さ10メートル以下の一戸建て以外は新築できない「豪邸条例」が市議会の全会一致で可決成立し、平成19年2月に施行されている。同年6月に施行された路上喫煙を禁止する条例では、過料が最高5万円と高額なことが話題になった。
もちろん市内全域が六麓荘のような“セレブの街”なわけではないが、市民の芦屋ブランドに対するこだわりは強い。このため住環境を守るための規制も厳しく、市内にパチンコ店やラブホテルは1軒もない。
8年10月施行の市都市景観条例は、高さ8メートル、面積500平方メートルを越える建物には市の「景観アドバイザー会議」での認可が必要、と規定。外壁に赤色を使う場合は彩度6以下、屋根の上のテレビアンテナも周囲から見えないように-と細かい基準をクリアしなければならない。
さらに今年7月には、市全域が景観地区に指定され、いかなる建物も建築前に市への認定申請が必要となった。市都市計画課の担当者は「芦屋は特に、住民の『景観を守りたい』という意識が強い。市全体が景観地区に指定されているのは、全国で他に例がないはず」と話す。
「JULIAN jAPAN」の近くに住む主婦(38)は「芦屋には3年前に越して来たが、子育てにも適したきれいで素晴らしい街。だから住環境を守ってくれる条例は非常にありがたい。なのに、こんなところでキャバクラなんて…」とまゆをひそめた。
■掘った墓穴
長男は昭和54年8月、芦屋市に隣接する兵庫県西宮市で生まれた。カナディアン・アカデミー(神戸市東灘区)、大阪インターナショナルスクール(大阪府箕面市)といった国際学校を卒業後、名門として知られる米バークリー音楽大学に進学。その後、父のクロード・チアリさんと活動をともにし、コンサートやテレビドラマの音楽制作を担当。他にも、自ら体験したいじめをテーマとした講演も行っていたという。
一方、二世タレントとしての顔とは別に、飲食店の経営にも力を入れていた。芦屋市や西宮市で、ダイニングバーや焼肉店などを幅広く経営。そのなかでも稼ぎ頭となっていたのが、「JULIAN jAPAN」だった。近くに同様の店がないこともあってか客入りはよく、月の平均売り上げは400万円。経営する飲食店約10店舗の全売り上げの実に3割を占めていたという。
いわゆる「青年実業家」として順風満帆にみえた長男だったが、墓穴を掘る。「昨日の夜中に制服を着た警官が店に来たが、何かあったのか」。10月中旬の朝、自身が経営するバーについて、芦屋署に“探り”ともとれる電話を入れたのだ。
「どういうことだろう」。前夜、署員が店を巡回した記録は残っていない。不審に思い、長男が経営する複数の店のホームページを調べたところ、「JULIAN jAPAN」のページに複数の女性店員の顔写真が掲載されているのを発見。無許可営業の疑いを強め、内偵捜査に乗り出した。
もともと「JULIAN jAPAN」は、妻が長男との結婚前から経営していた店だった。しかし、10年もの間、偶然にも警察に見つからず、摘発されることはなかった。長男は逮捕後の調べに容疑を認めたうえで、「ずっと無許可でやっていることがばれなかったんだから、芦屋では逮捕されないのだと思っていた」と供述したという。
尼崎簡裁が長男夫婦に罰金50万円の略式命令を言い渡した12月8日、店のブログには、このような書き込みが記されていた。
《この度は、御迷惑をおかけしました。申し訳ございません。心から反省し、初心に戻ってやっていきたいと思っています。今まで応援して下さいまして誠に有難うございました。時間はかかるかもしれませんが、スナックとして再OPENを目指して頑張りますので、どうぞ宜しくお願い致します》
[引用元:Yahoo[社会(産経新聞)]]
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